研究課題/領域番号 |
18406024
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研究機関 | 富山県衛生研究所 |
研究代表者 |
新村 哲夫 富山県衛生研究所, 環境保健部, 副主幹研究員 (80360808)
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研究分担者 |
長瀬 博文 富山県衛生研究所, 環境保健部, 技術吏員 (00251918)
堀井 裕子 富山県衛生研究所, 環境保健部, 主任研究員 (50416088)
鏡森 定信 富山大学, 大学院医学薬学研究部・保健医学講座, 教授 (20019615)
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キーワード | フッ素汚染 / 中国内モンゴル自治区 / 海外学術調査 / 骨吸収亢進 / 活性型ビタミンD / お茶飲料 / 超音波骨密度計 / 骨粗鬆症 |
研究概要 |
【目的】これまでフッ素曝露による骨への影響は、骨芽細胞刺激による骨硬化症(骨過形成)とされてきたが、研究代表者らは、飲料水中フッ素汚染がみられた中国・内モンゴル自治区草原地域の中年女性に骨吸収の亢進を観察した。そこで、フッ素曝露が成長期および閉経期の骨量:と骨代謝へ及ぼす影響を明らかにするため、同地域のフッ素汚染状況を把握し、先に同地域住民にみられた血中活性型ビタミンD_3著高と骨吸収亢進・骨量減少の関係を検討し、そのメカニズムを考察する。フッ素摂取量の基準設定への科学的データの提供を目的とする。 【方法】(1)次年度に計画している大規模な疫学調査のため、9月に研究代表者を含む4名が現地に赴き、閉経および未閉経中高年女性と成長期女性の対象者の選定など準備を現地の研究協力者と行った。(2)あわせて血中骨代謝マーカーの測定を依頼する北京大学医学部との打合せを行った。(3)調査地域である中国・内モンゴル自治区の草原地域(達茂旗市周辺)では、フッ素濃度が高いタン茶浸出液が常飲されていることが分かり、他の中国茶葉浸出液について検討を行った。(4)若年者の骨密度測定のために新たに超音波骨密度計GE Lunar A-1000 InSightを購入し、現有する装置、同A-1000 Expressとの比較を行った。(5)次年度の調査に向けたアンケートを作成した。(6)骨代謝マーカーおよびビタミンD代謝物のELISA測定法について検討した。 【結果および考察】(1)(2)疫学調査の準備を行った。(3)採取した中国茶葉の浸出液中フッ素の濃度は約6割が飲料水の基準である0.8mg/Lを超え、ティーバッグやタン茶類には数mg/Lも含有するものがみられ、お茶飲料からのフッ素摂取量が多いことが示唆された。(4)新旧の骨密度計の測定値に差異はみられず、互換性があるものと考えられた。(5)フッ素摂取量を推察するための栄養調査項目を追加した。(6)尿中クロスラップスおよび血中ビタミンD3について、ELISA測定法を確立した。
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