| 研究課題/領域番号 |
18406024
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| 研究機関 | 富山県衛生研究所 |
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研究代表者 |
新村 哲夫 富山県衛生研究所, 環境保健部, 副主幹研究員 (80360808)
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| 研究分担者 |
長瀬 博文 富山県衛生研究所, 環境保険部, 技術吏員 (00251918)
堀井 裕子 富山県衛生研究所, 環境保険部, 主任研究員 (50416088)
鏡森 定信 富山大学, 大学院・医学薬学研究部・保健医学講座, 理事・副学長・教授 (20019615)
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| キーワード | フッ素汚染 / 中国内モンゴル自治区 / 海外学術調査 / 骨吸収亢進 / 活性型ビタミンD / お茶飲料 / 骨密度 / 骨粗鬆症 |
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| 研究概要 |
【目的】これまでフッ素曝露によるへ骨への影響は、骨芽細胞刺激による骨硬化症(骨過形成)とされてきたが、研究代表者らは、飲料水中フッ素汚染がみられた中国・内モンゴル自治区草原地域の中年女性に骨吸収の亢進を観察した。そこで、フッ素曝露が成長期および閉経期の骨量と骨代謝へ及ぼす影響を明らかにするため、同地域住民の血中活性型ビタミンD_3著高と骨吸収亢進・骨量減少の関係を検討し、フッ素摂取量の基準設定への科学的データの提供を目的する。
【方法】中国・内モンゴル自治区に平成19年の7月下旬から8月にかけて、研究代表者を含む10名を派遣し、現地の研究協力者とともに疫学調査を行った。調外対象は、フッ素汚染地域である草原地域(達茂旗市周辺)および対照地域(呼和浩特市、農村地域)で、これまで調査を行ってきた中高年女性および未閉経中年女性とその娘の成長期女性である。フッ素曝露の把握のため、飲料水、タン茶浸出液中のフッ素測定を行った。対象者の左前腕部の骨密度を測定した。早朝尿および血液を採取し、尿中のHydroxyprolineやCrossLapsなどの骨吸収マーカーの測定を行った。北京大学公共衛生研究所へ依頼して血中の骨形成マーカー(Bone type alkaline phosphatase)や活性型ビタミンD_3の測定を実施した。
【結果および考察】フッ素濃度および尿中の骨吸収マーカーの測定結果について報告する。飲料水およびタン茶浸出液のフッ素濃度は、対照(都市)地域に比べて汚染(草原)地域が有意に高かった。尿中フッ素濃度は草原地域が都市地域に比べて有意に高く、年齢が高いほど増加した。尿中の骨吸収マーカーは30歳代以上で草原地域が都市地域に比べて有意に高く、フッ素曝露による骨吸収亢進が示唆された。成長期女性では、尿中フッ素濃度に差はみられたが、骨吸収マーカーに差はみられず、フッ素曝露による影響は明らかではなかった。現在、血液の測定結果や骨密度、アンケート調査、栄養調査などの結果について解析を実施中である。
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