研究課題
2006年度、当教室の医師数名(研究代表者を含む)をタイ国チェンマイ市に年2回派遣し、チェンマイ大学およびナコンピン病院において、現地の研究協力者およびスタッフと市中肺炎とインフルエンザに関連した臨床研究についての充分な討論を行った。その上で本研究を開始するためのプロトコールを共同で作成し、咳、喀痰、呼吸困難などの呼吸器症状、発熱等を主訴として来院し、胸部レントゲン写真上明らかな肺炎像を認め入院治療となった市中肺炎患者を対象とし、文章によるインフォームドコンセントを行った上でHIV抗体検査、リンパ球サブセット(CD4値測定)、血液培養、喀痰のグラム染色、細菌および真菌培養、喀痰の抗酸菌染色、培養、上咽頭拭い液の採取を実施し、PCRによりインフルエンザのタイピングを行い、市中肺炎の原因菌調査を行いながら、同時にインフルエンザとの関連について検討することとした。また、HIV患者と非HIV患者間の相違についても比較検討する。久留米大学、チェンマイ大学およびナコンピン病院のそれぞれで本臨床研究について倫理委員会での承認を得た後、現地で本研究に必要な消耗品を購入し、臨床研究を開始した。今後、年2回程度当教室の医師が当地を訪れ、研究のフォローアップを行っていく。また、当地で分離された細菌、上咽頭拭い液はマイナス80度で凍結保存し、ある程度たまったところで日本に輸送し、細菌の薬剤耐性についての検討やウイルス分離について検討を加える予定である。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件)
Tohoku Journal Experimental Medicine 211
ページ: 63-74
Respirology 11
ページ: 429-436
Epidemiology and Infection 2
ページ: 1-7
Dermatology 212, suppl I
ページ: 92-96
日本内科学会雑誌 95
ページ: 2232-2237