研究課題/領域番号 |
18406037
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
大西 和子 三重大学, 医学部, 教授 (30185334)
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研究分担者 |
辻川 真弓 三重大学, 医学部, 准教授 (40249355)
吉田 和枝 三重大学, 医学部, 講師 (40364301)
後藤 姉奈 三重大学, 医学部, 助教 (80420389)
山田 章子 三重大学, 医学部, 助教 (90437103)
岡本 実保 三重大学, 医学部, 助教 (30376313)
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キーワード | 代替・相補療法 / 看護技術 / 外国(英国、中国、タイ国) / 実態調査 |
研究概要 |
本研究は、代替・相補療法(CAM)に関する研究を中国、英国、タイ国において実態調査を行い、日本の看護技術に活かせる方法を検討することであった。 中国における中医学における鍼灸においては、日本では鍼灸師の国家試験が必要であるため、鍼を看護技術として行うことは難しい。また吸角(ガラス瓶の中を暖め、陰圧にして素早く、症状部位に置く)は訓練が必要であり、治療後に紫斑が残るため日本人には適さない可能性がある。しかし、他の療法であるマッサージ、ハーブ(薬草)・小石を使用した足浴、温・冷湿布などは症状緩和の看護技術として活用できる。さらに、東洋医学におけるツボ(経穴)刺激(指圧、電気刺激、温灸など)より症状緩和を図ることができる。例えば、手首部にある神門経穴を刺激することで便秘、食欲不振、不眠などに効果がある。 英国におけるCAMセンターにおいては、がん患者・家族に対して実践・教育・情報提供などを行っており、Psycho(精神、心、感情、価値観など)、Neuro(神経組織)、Immunology(免疫、防御機能)の統合体として人間を捉えようとしている。補完療法(アロママッサージ、指圧、想像療法など)、サポート療法(精神・心理療法、機能食品を含んだ栄養指導、グループワーク)、セルフヘルプ療法(リラクゼーション、イメージ療法、呼吸法、軽運動など)の3部門に分かれ治療を行っている。これらは、看護技術として活用できると考える。 タイにおいては、鍼灸の他にタイマッサージ、薬草料理、ハーブボール湿布(数種の薬草を混合し、布で丸めたもの)、薬草足浴、薬草サウナなどが実際に看護師によって実施されている。特にハーブボール湿布は、看護技術として使用できるものと考える。特に高齢者に対して身体的と精神的側面(コミュニケーションが図れる)から緩和ケアに適していると考える。 今後、これらのCAMを実際に使用し、看護技術として成果を出していくことを考えている。
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