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2008 年度 実績報告書

古典/量子情報系における十分性と指数型分布族の新たな展開

研究課題

研究課題/領域番号 18500007
研究機関電気通信大学

研究代表者

長岡 浩司  電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 教授 (80192235)

研究分担者 藤原 彰夫  大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30251359)
キーワード情報理論 / 情報スペクトル / 十分統計量 / 統計力学 / 情報幾何
研究概要

本度は主として以下の課題について検討を行った。
情報理における基礎理論としてHan(韓)とVerduによって創始された情報スペクトル的方法では、確率論的に最も一般的な状況のもとで、情報量や符号化に関わるさまざまな確率変数列の極限の間の相互関係を直接、議論の対象とする。このような一般的性格から、統計力学の基礎的問題、特に、熱力学的エントロピーの確率論的記述に関する諸問題を情報スペクトル的観点から考察することが可能である。特に、熱力学〜統計力学では、単一のアンサンブル(情報源)が重要なのではなく、系の巨視的状況の変化に対応するさまざまなパラメータを持つアンサンブルの族を対象とすべきだという点が重要である。情報理論において、アンサンブルの族を扱う問題として代表的なものはユニバーサル・データ圧縮である。そこで、有村光晴氏と共同で行ってきたユニバーサル・データ圧縮に関する情報スペクトル的考察の知見にもとづいて、物理的エントロピーに関わる基礎的問題に関していくつかの考察を行った。この理論では、十分統計量のある種の漸近論的近似概念と、その十分統計量のサイズの小ささ(漸近レートがゼロであるという性質)の重要性が明らかにされているが、これらの概念が統計力学における巨視的物理量の特徴付けとも関連する可能性を示唆した。考察の一部は電子情報通信学会ソサイエティ大会で発表した。
この他、マルコフ過程の情報幾何構造(指数型分布族としての構造)についての考察を深め、論文としてまとめる作業を進めた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 情報スペクトルを通してみた確率・情報・エントロピー2008

    • 著者名/発表者名
      長岡浩司
    • 学会等名
      電子情報通信学会ソサイエティ大会
    • 発表場所
      明治大学(生田)
    • 年月日
      2008-09-18

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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