• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

古典/量子情報系における十分性と指数型分布族の新たな展開

研究課題

研究課題/領域番号 18500007
研究機関電気通信大学

研究代表者

長岡 浩司  電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 教授 (80192235)

研究分担者 藤原 彰夫  大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30251359)
キーワード情報理論 / 量子情報理論 / 大偏差理論 / 指数型分布族 / 情報幾何 / 通信路容量 / 情報スペクトル
研究概要

通常の(古典)確率論において指数型分布族が現れる重要な問題として、独立同一分布に関する大偏差理論がある。そこでは相対エントロピーのルジャンドル変換による表現を介して情報幾何学の言葉で問題の本質をとらえることができる。この問題はまた、二つの確率分布の識別問題(単純仮説検定)の漸近理論(Hoeffdingの定理)と密接に関係している。量子情報理論におけるHoeffding型定理は最近証明が完結したが、この定理における量子相対エントロピーの役割は古典論に比べてきわめて限定的であり、さらに大偏差理論に相当するものが見あたらないため、情報幾何的なアプローチをこばんでいる。これらの状況を整理して第21回量子情報技術研究会において発表を行うとともに、今後の方向性について検討を行った。
(古典)情報理論において、通信路容量を数値的に計算するアルゴリズムとしてArimoto-Blahutアルゴリズムが知られている。情報幾何の観点から見ると、このアルゴリズムには指数型分布族と相対エントロピーの間の関係が本質的に関わっている。同様の観点のもとでNagaoka(1998)によって提案された量子Arimoto-Blahut型アルゴリズムをさまざまなキュービット通信路に適用し、そのパフォーマンスについて詳細に検討を行った。また、古典情報理論における情報スペクトル理論において、従来あまり扱われてこなかったVF(可変長-固定長)およびVV(可変長-可変長)符号の漸近特性について検討を行った。これらの成果について第32回情報理論とその応用シンポジウムにおいて発表を行った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] VFおよびVV符号化の符号化レートに関する情報スペクトル的考察2009

    • 著者名/発表者名
      平井和也, 長岡浩司
    • 雑誌名

      第32回情報理論とその応用シンポジウム予稿集

      ページ: 54-59

  • [雑誌論文] Qubit 通信路における量子 Arimoto-Blahut アルゴリズムに関する考察2009

    • 著者名/発表者名
      安藤裕太, 長岡浩司
    • 雑誌名

      第32回情報理論とその応用シンポジウム予稿集

      ページ: 437-442

  • [学会発表] 量子情報理論の地下を流れる数学的水脈について2009

    • 著者名/発表者名
      長岡浩司
    • 学会等名
      第21回量子情報技術研究会 (QIT21)
    • 発表場所
      電気通信大学 (東京)
    • 年月日
      2009-11-04

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi