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2007 年度 実績報告書

乱択アルゴリズムによる情報構造要約

研究課題

研究課題/領域番号 18500008
研究機関長岡技術科学大学

研究代表者

武井 由智  長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (90313337)

キーワードアルゴリズム / ディレクトリ・情報検索 / 情報基礎 / 大規模ファイルシステム / 統計数学 / フーリエ解析 / 乱数 / 計算量
研究概要

大規模データ処理を,「乱択(ランダムサンプリング)の手段を用い手際良く」「データの構造を保ちつつ」「要約する」,ことで効率化するアプローチを「乱択アルゴリズムによる情報構造要約」と呼ぶ.
H19年度は,乱択による情報構造要約の主要な例である「疎フーリエ表現サンプリングアルゴリズム」の実装に基づく性能解析を行った.これは巨大な信号からの少ないサンプリングで主要フーリエ係数を特定し,マルチメディアデータの要約に応用が期待される.特に,各種プログラムパラメータを理論上の性能保障が得られる値よりも計算量が削減される側(危険側)に設定し,種々のテストデータにこれを適用することで,同アルゴリズムがどのようなパラメータ・データに対して余裕をもっているか,あるいは限界動作しているか,の実験的調査を行った.ワークステーション上でGP/PARI言語を用いた実装で実行時間,主要周波数同定の成功確率,フーリエ係数の精度を評価した.その結果,(a)従来法のディジタルフィルタを同一次数のより周波数選択性に優れるフィルタに変更することで,小さい計算量の犠牲のもと主要周波数同定処理の成功確率を15ポイント向上できる例が存在した.(b)同処理において,計算資源を,「信号分割数」「フィルタ次数」に振り分けることを考えた場合,まずは「信号分割数」を増やすことが成功確率向上に寄与する.(c)同アルゴリズムは,単一の主要周波数に,多数の周波数成分からなるノイズが加えられた信号に対して比較的余裕をもって動作する.一方,比較的近接した大きさの周波数成分から主要なものを抽出する場合は限界的動作となる.(d)主要フーリエ係数同定処理に比較し,(要求精度5パーセント程度の条件では)フーリエ係数推定処理の占める計算量は僅かである,といった,本格的にマルチメディアデータ要約へ応用する場合の実装上のポイントを得ることができた.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] フーリエ表現サンプリングアルゴリズムの実装と改良2008

    • 著者名/発表者名
      八木谷 允・武井 由智
    • 雑誌名

      電子情報通信学会技術研究報告 COMP2007-58

      ページ: 23-30

  • [学会発表] フーリエ表現サンプリングアルゴリズムの実装と改良2008

    • 著者名/発表者名
      八木谷 允・武井 由智
    • 学会等名
      電子情報通信学会コンピュテーション研究会
    • 発表場所
      大和市 IBM東京基礎研究所
    • 年月日
      2008-03-10
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] 疎フーリエ表現アルゴリズムの一実装2008

    • 著者名/発表者名
      八木谷 允・武井 由智
    • 学会等名
      2007年度 冬のLAシンポジウム 理論計算機科学の深化:新たな計算世界観を求めて
    • 発表場所
      京都市 京都大学数理解析研究所
    • 年月日
      2008-01-29
  • [学会発表] フーリエ表現要約サンプリングアルゴリズムの評価および拡張2007

    • 著者名/発表者名
      八木谷 允・武井 由智
    • 学会等名
      電子情報通信学会信越支部大会
    • 発表場所
      長野市 長野工業高等専門学校
    • 年月日
      2007-09-29
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] フーリエ表現要約サンプリングアルゴリズムの評価および拡張2007

    • 著者名/発表者名
      八木谷 允・武井 由智
    • 学会等名
      2007年夏のLAシンポジウム
    • 発表場所
      羽咋市 休暇村 能登千里浜
    • 年月日
      2007-07-18
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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