1.ある計算的な性質を満たす、不定元を含む文字列を用いた空間の表現は、Dyadic Subbaseという部分基を空間に与えることと対応している。その中でも、independent subbaseという部分基は、空間の無駄のない表現に対応している。全ての空間はDyadic Subbaseを持つこと、距離空間においてDyadic Subbaseを持つこととdense initselfであることが同値であることを示した。 2.無駄のない空間の表現に対応する部分基として、上記2つの間にcanonically representing subbaseという概念を考えていたが、それより弱い概念でweakly canonically representingという概念が存在することを示し、それらの間の関係について調べた。 3.計算に用いることができるためには、Dyadic Subbaseが再帰的な定義を持つ必要がある。シェルピンスキーガスケット上に、再帰的に定義されたindependent subbaseを構成できることを示した。 4.Dyadic Subbaseの再帰的な定義の中でもっとも自然なものは、力学系の旅程を用いたものである。力学系に由来するDyadic Subbaseの概念を導入し、I^2上の力学系に由来する部分基を分類する問題を考えた。 5.フラクタルを描画する手続きとして、Random Iteration Algorithmがあるが、それを Graph-Directed Setに拡張し、その性質を調べた。
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