研究概要 |
本年度は危険因子間の関係に基づくリスク予知手法の構築を中心に研究を行った.すなわち,既に得られている危険因子間の関係を利用したリスク予知手法の構築を試みた.この手法では,相関ルールマイニング法によって得られた危険因子間の関係に基づいて危険度の高い因子と関係のある危険因子を導出する.具体的には,まず,ソフトウェア開発プロジェクトの進行中にリスク要因アンケートを実施する.この結果はリスク予知システムへ入力され,相関ルールマイニング法で抽出された危険因子間の関係に基づいて危険性が高いと思われる因子が最終的に利用者に提示される.また,リスク予知手法は,計算機上にリスク予知システムとして構築した. 実際のプロジェクトから得られたデータを用いた実験によって,本手法の有効性を確認することを試みた.実験の結果,得られる相関ルール数は莫大な数になることが判明し,その絞り込みを行う技法の確立が必要となることが分かった.そのため,クラスタリング手法を応用することでルールの絞り込みを行い,膨大なルールを分かり易くクラスタ化することに成功した.
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