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2006 年度 実績報告書

継続点付き非中断型スレッドによる汎用高性能プロセッサ向けOS構成法

研究課題

研究課題/領域番号 18500024
研究種目

基盤研究(C)

研究機関九州大学

研究代表者

日下部 茂  九州大学, システム情報科学研究院, 助教授 (70234416)

キーワード計算機システム / オペレーティングシステム / マルチスレッド / 高性能計算 / 計算モデル
研究概要

本研究は高性能な多重並行処理環境を,慣習的なマルチスレッド実行方式とは異なる以下のような特徴を持つマルチスレッド実行方式にもとづいて構築しようとするものである;プログラムは半順序関係を持つスレッドから構成されスレッドは実行開始後には終了まで実行が中断されない命令列として構成される.この場合プログラムは,逐次実行列であるスレッドをノードとし,スレッド間の継続関係をエッジとするようなデータフローグラフとなり,本質的に多重並行処理に適合しやすいものとなる.また,スレッド内の命令は中断せずに実行されスレッド実行中は動的な環境管理は不要である.そのため逐次処理部と並行処理制御を系統立てて扱うことでシステム構成の単純化や性能の向上が期待できる.
18年度は主に以下のような点を中心に研究を行った:
●非同期に大量のイベントが発生するようなシステムに対する効率の良い実行時環境を提供する枠組みにっいて,外部イベントを割り込みで処理する既存方式にかわるような継続を用いた方式の検討を行った,この点にっいて汎用プロセッサ上での実現方式のための予備評価として,専用プロセッサ上での効果を確認し,国際会議等で発表を行った.
●本方式では,高性能汎用プロセッサの内部動作を考慮し,ユーザプログラムとオペレーティングシステムを連携させるようなスレッド分割のために,プロセッサでの命令列実行において干渉となるような内部イベントの地点でもスプリットフェーズ方式を使う.今年度は,システムコールにおいて,ユーザプログラムからの要求発行と,ユーザプログラムの結果受け取り,カーネル内のシステムコール本体を別スレッドとしてオーバヘッド削減を目指す一括システムコールについて,最新の汎用プロセッサでの効果を調べ,国際会議等で発表を行った.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] OS Mechanism for Continuation-based Fine-grained Threads on Dedicated and Commodity Processors2007

    • 著者名/発表者名
      Shigeru Kusakabe 他
    • 雑誌名

      マルチスレッドアーキテクチャとアプリケーションワークショップ予稿集(IEEE IPDPS2007 並列分散処理国際会議予稿集CDに収録) (CD)

  • [雑誌論文] Scalability of Continuation-based Fine-grained Multithreading in Handling Multiple I/O Requests on Fuce2007

    • 著者名/発表者名
      Shigeru Kusakabe 他
    • 雑誌名

      ACM CF07 計算機科学フロンティア国際会議予稿集 (CD)

  • [雑誌論文] Impact of Wrapped System Call Mechanism on Commodity Processors2006

    • 著者名/発表者名
      Satoshi Yamada 他
    • 雑誌名

      ソフトウェアとデータ技術に関する国際会議(ICSOFT2006)予稿集 Vol.1

      ページ: 308-315

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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