研究概要 |
サービス指向システムは,すでにネットワーク上に分散して存在するサービスを連係させることにより動作するシステムである.すでに存在するサービスを利用するためには,まずその利用したいサービスを探さなければならない.探す方法はいろいろとあるが,そもそもシステム開発において,まず機能が何かを解析する.この「何か」は要求の形をとる.本研究では,サービス指向システムの開発を支援するために,要求に着目する. 本研究では,サービス指向システム開発を支援するために,要求などを格納するリポジトリのプロトタイプを作成した.プロトタイプは,与えられた要求(ユースケース)およびワークフロー(BPEL文書)を解析し,対応関係を導き出す.具体的には,要求内にその要求を実行するための手順が記述されているが,手順の各ステップとワークフローで記述されている各アクティビティの対応関係を導き出す.これらはリポジトリに格納される.リポジトリを利用して新たにサービス指向システムを開発する場合,ユーザはまず新規ユースケースを作成し,それをキーワードのように本プロトタイプシステムに入力することにより,最も類似した要求およびそれに関連付けられたワークフローを取得する.開発者は取得した要求やワークフローを検討し,その結果,利用すべきサービスを取捨選択し,連係を定義することにより,サービス指向システムを作成する.
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