研究概要 |
本年度の研究実績は,以下の通りである。 1.部分回路修正解の修正箇所情報に基づく信号線欠落に対応した諭理診断手法の考案・実現 部分回路を修正可能とする箇所の組合せに関する情報をもとに,信号線欠落を含む多重度の高い設計誤りを,より低い多重度で修正する理診断手法を考案・実現した。種々の設計誤りを含む240例の回路に対して実験評価を行った結果,修正に必要な変更箇所数が平均で2.3筒所削減され,また修正率が得られる回路例の割合も15.4ポイント向上する効果が確認された。 2.論理再合成システムの統合と評価 これまでに提案した手法を導入した論理再合成システムを構築し,従来よりも少ない箇所の変更によって,設計変更に対応可能となることを確認した。特に,従来法では配線修正だけでは対応できない設計変更についても,配線修正のみで対応可能とする修正解を得ることが可能となった。さらに,不用セルを再利用する一方で,従来の複合ゲートを含むスペアセルに代えてNAND/NOR/INVの基本ゲートからなるスペアセルを採用することで,スペアセル割当ての成功率を約10ポイント向上する効果を確認した。
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