研究概要 |
本研究では、SoC (System on a Chip)、SiP (System in a Package)製造時に発生頻度が高く、その一方で現状の検査法で発見が困難で、かつ、故障の発見要求が高い、下記の3種類の故障を対象故障とし、電源電流測定によりそれらの故障の発見を可能にする電流テスト法とその検査回路、ならびに検査容易化設計法の開発を目的としている。 平成18年度は下記の4つのテーマについて研究を行った。 1.SoC内のマイクロコンピュータ回路のバスに発生する断線・短絡故障の電流テスト法の開発 この内容に関しては検査時に実時間動作をさせる電流テスト法の開発を行い、国際会議で発表した。 2.SoC内のD/A変換器の断線・短絡故障の電流テスト法および検査容易化設計法の開発 この内容に関しては抵抗ストリング型D/A変換器に発生する断線・短絡故障を発見する電流テスト法を開発すると共に、その検査入力を減らすことが可能な検査容易化設計法を開発した。その内容に関しては平成19年度内に開催予定の国際会議に投稿済みである。 3.SiP内のダイ間配線の短絡・断線故障の電流テスト法と検査容易化設計法の開発 SiP内のダイには一般にスキャン設計が施されているので、そのスキャン回路を用いてSiPの電源電流にSiP内のダイ間の接続時に発生する断線・短絡故障の影響を発生させれるような検査容易化設計法を開発し,特許出願を行った。またIC外部から交流電界を印加し,その入力部に発生する断線故障を検出する検査法の開発、ならびに交流電圧をリードに印加し断線故障を検出する検査法とそめ検査回路を開発し,国際会議で発表した。 4.SoC内の短絡故障のIC組込型電流テスト回路の開発 SoC内の短絡故障を高速に検出できる電流テスト回路の開発を行い,国際会議で発表した。
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