研究概要 |
本研究では、SoC(System on a Chip)、SiP(System in a Package)製造時に発生頻度が高く、その一方で現状の検査法で発見が困難で、かつ、故障の発見要求が高い下記1〜3に記載の断線故障,短絡故障を対象故障とし、電源電流測定によりそれらの故障の発見を可能にする電流テスト法とその検査回路、ならびに検査容易化設計法の開発を目的としている。 平成20年度は下記の3つのテーマについて研究を行った。 1.SoC内のマイクロコンピュータ回路のバスに発生する断線・短絡故障の電流テスト法の開発 本研究で開発したテスト法の適用可能性を調査するため,PIC, SuperHを用いた回路に対する本テスト法用の検査プログラムの開発を行い、PICに対するものは国内学会で発表した。 2.SoC内のD/A変換器の断線・短絡故障の電流テスト法および検査容易化設計法の開発 2進木スイッチ構造の抵抗ストリング型D/A変換器だけでなく,デコーダ型のものに発生する断線・短絡故障を発見する新しい電流テスト法を開発すると共に、その検査入力を減らすことが可能な検査容易化設計法を開発し,国際会議と国内学会で発表した。 3.SiP内のダイ間配線の短絡・断線故障の電流テスト法と検査容易化設計法の開発 IC外部から交流電界を印加し,非接触でその入力部に発生する断線故障を検出する検査法を開発済みである。その検査法に関しては本研究で試作したICに対して断線故障の検査能力を評価し国際会議と国内学会で発表した。また,交流電圧を直接リードに印加し断線故障を検出する検査法を新たに開発し学会論文誌,国際会議,国内学会で発表した。
|