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2006 年度 実績報告書

誤りからの自己回復機能を持つSoCベース・ディペンダブル・プロセッサの基礎的検討

研究課題

研究課題/領域番号 18500041
研究種目

基盤研究(C)

研究機関首都大学東京

研究代表者

福本 聡  首都大学東京, システムデザイン研究科, 助教授 (50247590)

研究分担者 岩崎 一彦  首都大学東京, システムデザイン研究科, 教授 (40232649)
新井 雅之  首都大学東京, システムデザイン研究科, 助手 (10336521)
キーワード過渡故障 / ソフトエラー / FPGA / 時間冗長プロセッサ / コンデンサ放電 / 電磁波
研究概要

本研究の目的は,誤りからの自己回復機能を持つディペンダブル・プロセッサをSoC(System on a Chip)レベルで実現するための基礎的検討をおこなうことである.本年度は,キャパシタ放電にともなう電磁波がひきおこす過渡故障がプロセッサに与える影響について取り扱った.
電磁波による過渡故障は基本的に一過性の故障であるが,宇宙線等によるソフトエラーと比較して,多くの場合,故障の範囲が広く,影響力も大きいと考えられる.これは,宇宙線などが回路に対して‘点'で作用するのに対して,電磁波は‘面'で作用し,絶対的なエネルギーも大きいためである.
従来のアーキテクチャレベルの過渡故障対策は,ソフトエラーによる微小な(通常1ビットの)誤りの回避が目的であった.一方,電磁波は広範囲の(複数ビットの)過渡故障を引き起こすことが予想される.そのような過渡故障に対するアーキテクチャレベルの対策は,これまでほとんど報告されていない.
われわれは,まず,キャパシタ放電による電磁波がFPGA上に実装された順序回路にどのような影響を与えるのかを調べた.この実験によって,本研究における過渡故障の故障モデルを設定した.次に,故障モデルに対して耐性を持つ時間冗長プロセッサをハードウェア記述言語VHDLで設計し,FPGAに実装した.さらに,実装した時間冗長プロセッサに対する過渡故障挿入実験をおこなった.
その結果,現時点においては想定した故障モデルに対して完全な耐性を実現することはできなかったものの,通常プロセッサの正常動作率が45%であるのに対して,時間冗長プロセッサの正常動作率が79%に達することを確認した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] 安全・安心のための半導体設計・テスト技術2007

    • 著者名/発表者名
      福本聡, 新井雅之, 岩崎一彦
    • 雑誌名

      日本オペレーションズリサーチ学会第57回シンポジウム No.57

      ページ: 71-78

  • [雑誌論文] Time Redundancy Processor with the Tolerance to Transient Faults Caused by Electromagnetic Waves2007

    • 著者名/発表者名
      M.Kimura, M.Arai, S.Fukumoto, K.Iwasaki
    • 雑誌名

      Proceedings in Workshop on Dependable and Secure Nanocomputing in the framework of DSN-2007. (掲載決定)

  • [雑誌論文] 過度故障に耐性を持つ時間冗長プロセッサの検討2006

    • 著者名/発表者名
      木村真琴, 新井雅之, 福本聡, 岩崎一彦
    • 雑誌名

      電子情報通信学会技術研究報告書(DC 研究会) DC2006-14(2006-8)

      ページ: 13-18

  • [雑誌論文] ディペンダブルVLSI2006

    • 著者名/発表者名
      福本聡, 新井雅之, 岩崎一彦
    • 雑誌名

      第10回システムLSIワークショップ講演資料集 No.10

      ページ: 171-180

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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