研究課題
基盤研究(C)
P2Pオーバレイネットワーク上では主として音楽、動画ファイルが交換され、非常に大きなトラヒックの発生源となっている。しかし、匿名性の高い通信方式を用いているため、その実態はあまり良く知られていない。この問題を解決するため、日本で最も人気のあるP2Pファイル共有アプリケーションであるWinnyに対するトラヒック特定方を開発した。提案する特定方式はピア間のトランスポート層でのクライアント/サーバ関係に着目している。インターネット上のWinnyピアとの接続による評価実験により、提案する特定方式の未検知率は0.053-0.116である一方、誤検知率を1/10000以下に押えることが可能であることを示した。開発したWinnyトラヒックの特定方式を用い、ISPのトラヒック測定によりWinnyトラヒックの特性を明らかにした。Winnyのトラヒックは、上り、下り方向ともに同じような特性を持ち、本研究の結果では4.6%のファイルを転送するためのフローが99%のトラヒックを生成することを例として明らかにした。1つのファイルが複数のフローにより転送されるため、極端に大きなフローは生成しない。ただし、複数のフローを用いてファイルのダウンロード時間を短縮しているため、ピア毎では大量のトラヒックを生成する。短時間ではピアあたりのアップロードトラヒック量とダウンロードトラヒック量の間にそれほど相関は見られなかった。それは、Winnyではファイルのアップロードに対して明確なインセンティブが存在しないためであると考えられる。さらにWinnyトラヒック制御方式として、ファイル検索リンクを制御できるピアをWinnyネットワークに混入させ、ファイルの流通を制限する方式を開発した。提案方式を実ネットワークで評価を行い、制御を開始した後、3000秒程度で、Winnyネットワーク上から制御対象のファイルの検索ができなくなることを確認した。
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すべて 雑誌論文 (22件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (14件)
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