研究概要 |
近年,研究代表者の研究グループは多元情報信号のブラインド分離と復元の技術に関する調査と研究を行ってきたが,最近の移動通信技術の発展によって,実時間処理できるブラインド信号分離技術が要求されている.これらの要求を考慮して,研究代表者の研究グループは新しいブラインド信号分離技術として,固有ベクトル法EVAを開発し,国際学術雑誌IEEE Signal Processing Lettersに公表した.また,ノイズ環境でも良好に動作するブラインド信号分離技術として,ノイズに頑健な固有ベクトル法REVAを開発し,国際学術雑誌Circuits Systems Signal Processingに公表した.さらに,緩やかな時変環境でも良好に動作するブラインド信号分離技術として,適応的なロバスト超指数法ARSEMを開発し,国際学術雑誌IEEE Trans. on Circuits and Systems Iに公表した. 研究代表者の研究グループは上記成果に基づきノイズ環境でも良好に動作するブラインド信号分離技術を新たに開発したので,その成果を2007年に米国ホノルルで開催された「信号処理」に関する国際会議(ICASSP 2007)で論文を公表した.また,適応的な超指数法の新しい成果を得たので,その成果を2007年に米国ニューオリンズで開催された「回路とシステム」に関する国際会議(ISCAS 2007)で論文を公表した.さらに,超指数法を拡張して新しくブラインド信号分離技術を開発したので,その成果を2007年にポーランドのボズナンで開催された「信号処理」に関する国際会議(UESIPCO 2007)で論文を公表した.今後,これらの成果がブラインド信号処理技術の研究分野に多大の影響を与えると確信する. さらに,それらを深化させた成果も得ているので,それらの成果を2008年米国のシアトルで開催される「回路とシステム」に関する国際会議(ISCAS 2008)で論文を公表する予定である.
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