研究概要 |
情報統合のための新しい情報処理パラダイムである創発開放型情報システムの開発を研究目的として研究開発を行い、下記のような主要な研究成果を得た。 (1)大規模なデータストリームであるクレジットカード利用情報を対象に、顧客行動のパターンの変化を(不正利用など)を高精度に判別するための確率的情報処理(カーネル法、非線形サポートベクターマシン、ブースティングなど)について実験・検証し、有意な結果を得た. (2)固体触媒開発のように評価に化学的実験が伴う組合わせ最適化問題を解決するための効果的な情報処理方式について研究を行い、多峰性関数最適化や抗体機能における記憶機構など免疫アルゴリズムの有効性を示した. (3)センサデータベースtinyDBにおける協調質問処理方式の開発を行い、質問処理実行時に頻繁に使用されるノード集合をネットワーク内で判断し,自動的に質問処理を効率化させるようなルーティングを行うアルゴリズムを提案した. (4)複雑ネットワークにおけるグラフマイニングとして、P2P上のユーザ間の情報共有と類似度関係の視覚化のために、各ユーザが保持する楽曲のアーティストとその曲数を特徴量とし,ユーザ間の音楽嗜好の関係構造を可視化するグラフ「Mu-line」を提案した.
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