研究概要 |
本研究の目的は創造的活動の上流における作図を計算機によって支援することである。計算機による機能的な支援と感覚的な側面への配慮の両方を実現するために、下記特徴を備えた対話型システムを開発することを目指す。 (1)論理的構造を持つダイアグラムを操作対象とする。 (2)手描きによる入力インタフェースを備える。 (3)作図における手描きの特徴を維持する。 (4)知的にかつ能動的に描画を支援する。 本年度は基本機能の充実を推進した。上記(2)に関連して、自由で柔軟な入力インタフェースを提供するために、手描きによるストロークをそのままデータとして受け付け、またコマンドもジェスチャによる入力とするようなメモ書きツールを開発し、手描き情報の入力、蓄積、検索等について検討した。開発および検討結果については、下記論文[1]として発表した。また、上記(3)に関連して、創造作業の上流で重要と考えられる自由さや柔軟さのような印象を提供するために、手描きの雰囲気を保存したまま、整形する機能を検討しツールの試作等を進めた。成果の一部は下記論文[2]として発表した。 [1]Norikazu Iwamura, Kazuo Misue and Jiro Tanaka : On-screen Note Pad for Creative Activities, Proceedings of 10th International Conference on Knowledge-Based & Intelligent Information & Engineering Systems (KES2006 ; LNAI 4253), pp.835-842 (October9-11, 2006) [2]Shinji Sakai, Kazuo Misue and Jiro Tanaka : Tidy writing tool using time information, Proceedings of the 7th Asia-Pacific Conference on Computer-Human Interaction (APCHI 2006), 10pp (CDROM), (October 11-14, 2006)
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