研究概要 |
本研究課題では,空間内のスペース取り合いの問題として位置付けられる配置問題の典型的な例として,工学的にも重要なICやVLSIの設計におけるフロアプランに関わる問題を取り上げ,これを解決するための新しいアルゴリズムの開発及びその検証を行うことを目的として研究を進めている. 初年度(平成18年度)は,実際のICやVLSI等の角形素子(A角形ブロック)に対する配置問題に取り組む前段階として,主に単位長を一辺とする単位ブロック,または単位ブロック複数個を隣接する2つのブロックが互いに他方の一辺を共有するように構成した角形ブロック(D角形ブロック)の箱詰め問題に対するアルゴリズムの開発とその高速化に関する検討を実施した. 平成19年度では,これらの成果を踏まえ,D角形ブロックに対するアルゴリズムを3次元の対象領域に対して適用できるよう拡張を行うとともに,シミュレーションを通してその有効性の確認を行った.この拡張により,ジグソーパズルのような平面的なピースの配置問題だけでなく,立体パズルのようなより一般的な立体部品の組み立て問題に対してアルゴリズムを適用することが可能である.なお,3次元の対象領域に対する本拡張アルゴリズムは,国際会議IEEE Inter-national Conference on Systems, Man and Cybernetics(SMC2007)に採録・発表済みである.
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