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2006 年度 実績報告書

感動を引き起こす異種メディアデータ検索のための感動生起機構の明確化とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 18500163
研究種目

基盤研究(C)

研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

寶珍 輝尚  京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (00251984)

研究分担者 谷塚 昇  大阪府立大学, 理学系研究科, 助教授 (50079159)
キーワード感性情報学 / 実験系心理学 / 脳・神経 / 情報基礎 / 情報検索
研究概要

本年度は,まず,多種メディアデータの調和度が感動生起に及ぼす影響の明確化を行った.感動を与える動画クリップと音・音楽クリップの組合せを8組選出し,次に,これらの組の調和度を人工的に変化させて感動の生起の度合いを調べた.調和度を変化させるために,各組を構成する動画クリップの再生速度を3倍,ならびに,1/2倍にしたものを用意した.実験は主観評価により行い,調和度を変化させない異種メディアデータの組合せと調和度を変化させたものを被験者に提示し,調和度と感動の程度を回答してもらった,本実験により,素材ごとの平均値の比較によって「調和」に有意差が認められた素材については,再生速度によって「調和」が変動する方向へ「感動」の評価も変動していることが確認された。また,「調和」と「評価性」の特徴を持つ因子には相関があり,その因子に含まれる印象語対の中でも「感動」に関する印象語対が特に「調和」との相関が強いことを明らかにした.
また,画像から受ける印象が気分によって変化すること,ならびに,ある気分のときに検索行動として2パターン(強調タイプと緩和タイプ)があることを明らかにし,これを利用して,感性に基づくマルチメディアデータ相互検索の気分適応を可能とした.
さらに,アルファ波のMEG生データから,脳磁波ベクトルの脳皮質上での可視化を行い,その時空間的伝播特性を調べた.今回,閉眼・開眼安静,開眼計算の意識状態に応じて,ベクトル時系列の時空間的なダイナミクスについての観察を行った.意識状態によって解析初期の段階の分布ベクトルの状態に違いが認められた.また,時間的な分布ベクトルの変化を調べた.この結果,状態に応じたネットワークの存在を裏付ける結果が得られた.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] 動画の再生速度が視聴覚素材の印象に及ぼす影響2007

    • 著者名/発表者名
      桑田 和也, 宝珍 輝尚
    • 雑誌名

      第12回電子情報通信学会関西支部学生会学生研究発表講演会講演論文集

      ページ: 73

  • [雑誌論文] 意識状態と脳磁波ダイナミクスの時空間特性 II2007

    • 著者名/発表者名
      谷塚 昇, 森島昌志, Khan Rahman, 寳珍輝尚
    • 雑誌名

      電子情報通信学会総合大会講演論文集 基礎・境界

      ページ: 81

  • [雑誌論文] Method of Adapting Kansei Picture Retrieval System to the User's Emotion2006

    • 著者名/発表者名
      Teruhisa Hochin, Akihito Murai
    • 雑誌名

      Proc. of the First International Conference on Kansei Engineering & Intelligent Systems

      ページ: 51-58

  • [雑誌論文] 感性検索における検索行動タイプと画像の印象について2006

    • 著者名/発表者名
      宝珍 輝尚, 村井 昭仁
    • 雑誌名

      第8回日本感性工学会大会予稿集

      ページ: 156

  • [雑誌論文] 脳磁アルファ波の非線形動力学解析2006

    • 著者名/発表者名
      谷塚 昇, 森島昌志, M.ラマン・カーン, 宝珍輝尚
    • 雑誌名

      第21回日本ゆらぎ現象研究会研究会抄録集

      ページ: 12

  • [雑誌論文] 脳磁気波の時空特性と意識状態2006

    • 著者名/発表者名
      森島昌志, ラマンカーン, 谷塚 昇, 寳珍輝尚
    • 雑誌名

      電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集 基礎・境界

      ページ: 37

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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