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2007 年度 実績報告書

聴覚障害者のイメージ言語処理特性を踏まえたウェブコンテンツのデザインと評価

研究課題

研究課題/領域番号 18500168
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

北島 宗雄  独立行政法人産業技術総合研究所, 人間福祉医工学研究部門, 研究グループ長 (00344440)

研究分担者 生田目 美紀  筑波技術大学, 総合デザイン学科, 教授 (20320624)
キーワード聴覚障害者 / ピクトグラム / 意味理解 / ユーザビリティ / ウェブ
研究概要

本研究の日的は、聴覚障害者がウェブベースのタスクを円滑に遂行できるようなユーザインタフェースの要件を明らかにし、それに基づいてウェブサイトをデザインする方法を提案することであった。
今年度は、ポータルサイト等のディレクトリを利用して情報を検索する状況を想定し、ディレクトリの表現方法が検索行動にどのように影響するかを、視線計測実験を行って検討した。ディレクトリは、テキストのみ、ピクトグラムのみ、ラベル付ピクトグラムの3種類で表示された。ディレクトリ数は27であった。21名の健聴者、21名の聴覚障害者が被験者として参加し、38の情報探索課題を達成することを求められた。被験者は、いずれかの表現方法(テキスト、ピクトグラム、または、ラベル付ピクトグラム)でディレクトリが表示されているウェブページから、課題を達成するのにもっとも適していると思われるディレクトリを速やかに選択することを求められた。
実験の結果、以下のことがわかった。1)平均タスク遂行時間はピクトグラム表現が、他の表現に比べて有意に長い、2)選択されたディレクトリのばらつきを情報論的エントロピーで指標化すると、平均エントロピーの値はピクトグラム表現が他の表現に比べて有意に大きい、つまり、ばらつきが大きい、3)視線計測データから平均視線停留時間と平均視線停留回数を導出し情報獲得効率として指標化すると、ラベル付ピクトグラム表現のみにおいて、健聴者、聴覚障害者の間に有意な差が認められなかった。また、聴覚障害者において、ラベル付ピクトグラム表現とテキスト表現の間に有意な差が認められなかった。
以上の結果から、ディレクトリを利用した情報探索課題において、ディレクトリをラベル付ピクトグラムで表現すれば、聴覚障害者が健聴者と比べて同等のパフォーマンスを出せることがわかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 聴覚障害者のウェブ利用特性に基づくウェブユーザービリティ向上に関する研究2007

    • 著者名/発表者名
      生田目 美紀
    • 雑誌名

      ヒューマンインタフェース学会誌 9

      ページ: 435-442

    • 査読あり
  • [学会発表] Utility of Labeled Plctogramsfor Improving Performance in Directoly-Based Information Search Tasks at E-Commerce Sites2007

    • 著者名/発表者名
      生田目 美紀
    • 学会等名
      IADIS e-Commerce 2007 conference
    • 発表場所
      アルゲルベ(ポルトガル)
    • 年月日
      2007-12-09
  • [学会発表] Improving Usability of Web Pages for Hard-of-Hearing Persons:An Investigation of the Utihty of Pictograms2007

    • 著者名/発表者名
      北島 宗雄
    • 学会等名
      HCI Intemational 2007
    • 発表場所
      北京(中国)
    • 年月日
      2007-07-26

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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