研究課題
基盤研究(C)
現地調査は人文社会科学のいくつかの領域で不可欠な活動であり、学生の入門者教育の場でもある。現地調査には地理空間情報を有する基礎資料が必要であるが、入手に苦慮してきたため現地調査に充分活用できていない地域も多い。一方、近年インターネット環境において、解像度の高い衛星画像や地図の公開が急速に進展しているが、現地調査の現場では高速のインターネット常時接続環境を容易に得られるものではなく、これらの情報をただちに現地調査に活用することは難しい。そこで研究代表者がこれまでにタイ国特に東北部を中心に収集してきた基礎資料を活用して、現地調査時の三工程である「資料準備」「現地調査」「資料整理」を支援する空間情報システムの開発を実証的に進めてきた。本年度の活動は以下の通りである。(1)タイ国東北部でのシステム活用実験:これまで長く共同研究を続けてきた海外研究協力者を介して、開発システムの現地での試用への協力者を複数募った。これら協力者の活動現場を定期的に訪ね、試用時の率直な感想を聴取し、活用方法についての議論を重ねた。このほか、現地調査の経験が豊富な日本人研究者グループの現地調査にも同行し、本システムの可能性について議論を行った。(2)システムの改良:現地での実験や、協力者らの要望を基に、システムの改良を重ねた。(3)コンテンツの整備:約半世紀前の航空写真画像は農村の立地環境を示唆する情報が多く残されている。これらに、GPSからの位置情報と重ねあわせる際に実用に耐える位置参照情報を付与する作業は、コンテンツの整備として重要である。
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すべて 雑誌論文 (3件)
情報処理学会シンポジウムシリーズ 2006・17
ページ: 303-310
PNC 2006 Annual Conference in Conjunction with PRDLA and ECAI
ページ: 51-51
Proceedings of the International Symposium on GeoInformatics for Spatial-Infrastructure Development in Earth and Allied Sciences
ページ: 229-234