研究課題
基盤研究(C)
1)幼児による指さしの理解と部分名称獲得事物の部分への指さしが、部分名称獲得のために利用できるかを、幼児と大人を対象として実験により調べた。新奇な事物の部分を子どもの知らない部分名称を使って教えた。実験者が事物の該当部分に指先を接触させながら指さしをする条件と、接触せず部分から7cm離れたところで指さしする条件とを比較。事物の部分に触れて指さしをすると、4歳児と大人では触れた部分と名称を結びつけて解釈したが、2歳児ではその傾向は見られなかった。接触して指さしをすると、部分名称の獲得が容易になることが示唆された。この成果はStudies in Language Sciencesにて印刷中。2)養育者による指示意図提示行動の分析4歳児と母親による事物を介した相互作用の様子を家庭にてビデオ撮影し分析。事物は新奇な事物と身近な事物を使用した。各事物の一部(クリップ等)の名称を、各母親に自由に教えるよう教示した。母親のことば、動作、状況を時系列的に分析した。部分名称を教えるときは、身近な事物では全体名称を言った後に部分名称を言うこと、その際部分に接触して指さしをすることが明らかとなった。この成果はSRCD 2007にて発表。3)幼児による指示意図の推測と下位カテゴリー名称の獲得イヌなどの絵カードを用いて、実験者が操作するウシとイルカのパペットが基本レベルと下位レベルの単語を4歳児に提示した。「これはイヌです」「これはシバです」と別々のパペットが別々の場面で提示する条件と、「これはイヌです」「このイヌはシバです」と2体が同じ場面で提示する条件を比較した(実験1)。後者の方が、下位レベルの単語を学びやすいことがわかった。パペットを1体にして言語形式のみの影響を調べた結果、「このイヌはシバです」の言語形式で、同様の効果があることが示された(実験2)。この成果はJSLS 2007にて発表予定。その他共同注意時の視線移動、擬音語使用の効果を、関連研究として実施した。
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日本発達心理学会第18回発表論文集
ページ: 592
JSME International Journal Series C 49・3
ページ: 687-694
studies in Language Sciences In press
ページ: 6
Proceedings of the 2nd European Cognitive Science Conference 2007 In press
Poter Book of 2007 Society for Research in Child Development Biennial Meeting(Boston,U.S.A.) In press
Handbook of the 9th Annual International Conference of the Japanese Society for Language Sciences(JSLS2007) In press