研究課題
基盤研究(C)
小領域毎にブロック化(集積化)された空間データは、多くの分野に登場する。また、画像データも解像度に応じて部分的に平滑化されることにより、結果としてブロック化データとみなせることが多い。こうしたデータから、元の連続的な空間情報を予測することは、多くの分野に潜在的な応用を持つ重要な問題である。連続空間データを、確率場として定式化する際、その確率構造は共分散関数で特徴付けられる。本来の確率場の共分散関数と、ブロック化確率場のそれとは異なり、後者は前者の積分形で表現されるが、これは一般に閉じた形では洗わず、実際の応用ではそれ自身計算時間のかかる多次元数値積分を使わざるを得ない。空間予測の前提として、共分散関数を推定するために通常既知の関数形を仮定する。これは普通3,4個の推定されるべき未知パラメータを含む。パラメータの推定に当たっては、確率場の正規性を仮定し、正規尤度から最尤推定することが考えられるが、推定の繰り返しステップ毎に、共分散関数の数値積分を何度も必要とするため、計算時間の点で実行不可能になることも多い。今年度の研究では、尤度方程式を検討することにより、最尤推定量が同時推定ではなく、一つ一つのパラメータ毎に推定すればよいことを見出した。これにより、推定量の計算時間が飛躍的に短くなり、特にこれまでは不可能であった詳細な計算機シミュレーション実験を行うことが可能になった。
すべて 2006
すべて 雑誌論文 (6件)
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