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2006 年度 実績報告書

古典的な極値データ解析法の改良

研究課題

研究課題/領域番号 18500213
研究種目

基盤研究(C)

研究機関神戸大学

研究代表者

高橋 倫也  神戸大学, 海事科学部, 教授 (80030047)

研究分担者 北野 利一  名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (00284307)
渋谷 政昭  慶應義塾大学, 名誉教授 (20146723)
キーワード上位r個 / 漸近相対効率 / 一般パレート分布 / ベキ変換 / 平均超過関数
研究概要

本年度は主に次の2つの問題について研究した.
(A)データの有効利用
与えられたデータの上位r個を用いることにより,一般極値分布の上側確率点であるT再現レベルの推定精度がどのように改善されるかを調べた.改善の程度を,極値データ(r=1)を用いる場合と,r(>1)個を用いる場合のそれぞれの最尤推定量の漸近分散の比(漸近相対効率)で調べた.
数値計算で漸近相対効率の図を書かせたところ,rとTに関してGumbel分布(一般極値分布で形状パラメータが0の場合)の場合と同様に増加することがわかった.また,それは形状パラメータに関しても変化する.これらの性質を理論的に調べている.上位r個のデータを用いる実用的な指針を提案し実データへの適用可能性とその限界について調べた.
(B)超過データのベキ変換
一般極値分布の吸引領域に属する分布のうちベキ変換しても吸引領域が変わらないものは,一般極値分布の形状パラメータが負か0の場合である.すなわちWeibull分布とGumbel分布の吸引領域の場合である.このとき,これらの吸引領域に属する分布からの十分大きい閾値以上の超過データの分布はベータ分布(の一部)と指数分布(形状パラメータが負または0の一般パレート分布)で近似できる.
超過データをうまくベキ変換すると一般パレート分布(形状パラメータが0以下)への適合がよくなる事が考えられる.まず一般パレート分布のベキ乗の分布の性質について調べた.特に一般パレート分布の平均超過関数は閾値に関して直線であるが,ベキ乗した分布では凸関数になる事を示した.また,分位点関数についても同様の性質を持つ事を示した.実データではベキ変換を行う事は物理的な意味があり,それを利用して潮位や金属の超過データのベキ変換を考えた.また,超過データが表で与えられる場合の情報量の性質を明らかにした.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] The Largest inclusion on a surface area of metal.2007

    • 著者名/発表者名
      高橋 倫也
    • 雑誌名

      統計数理研究所共同研究リポート194

      ページ: 104-115

  • [雑誌論文] 表データの情報量2007

    • 著者名/発表者名
      渋谷 政昭
    • 雑誌名

      統計数理研究所共同研究リポート194

      ページ: 1-11

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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