• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

ハイブリッド型Bayes統計の展開

研究課題

研究課題/領域番号 18500220
研究機関中央大学

研究代表者

柳本 武美  中央大学, 理工学部, 客員教授 (40000195)

研究分担者 大西 俊郎  統計数理研究所, データ科学研究系, 助教 (60353413)
キーワード一般化線型モデル / 予測分布 / 推定量の比較 / ガウス超幾何関数 / 頻度論
研究概要

ターゲットとして、共役事前分布と一般化線型モデルの共通性を追求することを挙げた。これは、一見制約的な条件の下に実際的な手法の提案をすることにある。理論を重視することにより、他の成果との関連が明確になるので研究結果に蓄積が効く。その結果、提案するモデルがより信頼できるものになる。研究遂行の切り口として、用いる特殊関数と近似法の範囲を拡げることがある。実際これまでの研究でも特殊関数の利用より周辺分布の表現により推論を容易にすることが出来た実用的なモデルである、指数分布族の属する誤差項を持つ一般化線形モデルがかなり解明できた。
本研究の当初は、見通しの利かない面があったが、本年度になって大きく進展できた。研究の途中から中央大学で研究を続行することになり、ある種の刺激を得ることが出来た点がある。また、院生の協力を得ることが出来た。その結果、ガンマ回帰モデルでのhybrid型ベイズモデルを実装することができた。これは、これまでに研究してきたロジットモデルを拡張する内容となった。ガンマ回帰モデルの方が理論的にも扱い易く、しかも既存の手法が貧弱であることからその成果が実用化されることが期待される。
更に、また形にはなっていないが、長い間気がかりであったBayes因子に対抗する新しい提案の着想が纏まってきた。この着想は、ベイズ手法の根幹にも係わるもので、本研究の構想の副産物である。母数の推定については、規準が簡明であるので研究は進みやすいが検定の問題が絡むと壁に当たりやすい。本研究では、推定を予測として把えていたので、予測の延長として検定を把えることが出来た。その結果、Lindley paradoxとして指摘されていたベイズモデルでの周辺尤度の利用の限界を指摘することが出来た。このことは逆に見ると、KL分離度を評価関数とする我々の接近方法の妥当性を示唆している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Asymptotical improvement of maximum likelihood estimators on Kullback-Leibler loss2008

    • 著者名/発表者名
      Eguchi, S. and Yanagimoto, T
    • 雑誌名

      J.Statist.Plann.Inf. (To appear)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Conjugate location-dispersion families2007

    • 著者名/発表者名
      Ohnishi, T. and Yanagimoto, T.
    • 雑誌名

      Journal of the Japan Statistical Society 37

      ページ: 307-325

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり
  • [学会発表] 尤度比統計量に代わるKL統計量の可能性2008

    • 著者名/発表者名
      柳本 武美
    • 学会等名
      シンポジウム「「統計的データ解析手法の評価と開発」
    • 発表場所
      広島大学
    • 年月日
      2008-01-17
  • [学会発表] ガンマ回帰モデルにおける共通スロープの推定2007

    • 著者名/発表者名
      箕田 雄太, 鎌倉 稔成, 柳本 武美
    • 学会等名
      日本計算機統計学会第21回シンポジウム
    • 発表場所
      鎌倉芸術館
    • 年月日
      2007-11-15
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] 分布族の e-混合を利用したベイズ予測2007

    • 著者名/発表者名
      柳本 武美
    • 学会等名
      日本計算機統計学会第21回シンポジウム
    • 発表場所
      神戸大学
    • 年月日
      2007-09-07

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi