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2007 年度 実績報告書

成長円錐の自律的右ねじ回転運動の分子機構および神経回路構築における機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18500255
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

玉田 篤史  独立行政法人理化学研究所, 神経成長機構研究チーム, 研究員 (60270576)

キーワード成長円錐 / 回転運動 / 非対称性
研究概要

本研究では、成長円錐の右ねじ回転運動・神経突起の右旋回運動という左右非対称な運動特性に関して、1)神経細胞の成長円錐がどのようなメカニズムによって回転するのか?、さらに、2)成長円錐が回転運動し、神経突起が旋回運動することはどういった生物学的意味を持つのか、ということを具体的な研究項目としている。これまでの研究により、成長円錐のフィロポディアが右ねじ方向に回転運動し、右ねじ方向に動くのは成長円錐全体ではなく、個々のフィロポィアであることが明らかとなった。また、細胞骨格として微小管ではなくアクチンフィラメントがこの運動に関与することが明らかとなったが、実際に運動を引き起こすメカニズムは不明である。アクチン分子はミオシン分子との相互作用により力を発生することから、この相互作用が回転運動を生じされている可能性が考えられる。そこで、成長円錐内に存在するミオシン分子の機能を阻害することで、ミオシン分子の関与を探った。ミオシン分子ファミリーのうち、神経系で発現することが知られているミオシンVに着目した。アクチンフィラメントとの結合部位を含むヘッドドメインのみを発現するドミナントネガティブ体のcDNAを神経細胞に遺伝子導入したところ、成長円錐の回転運動が阻害されることが観察された。このドミナントネガティブ体による阻害効果は完全長のミオシンVの共発現によりレスキューされることもわかった。これらのことより、ミオシンVが成長円錐の回転運動に関与することが示唆される。さらに、ドミナントネガティブ体導入後の神経細胞の再凝集塊を二次元基質上で培養したところ、神経突起の右旋回性が減弱する傾向がみられたことから、二次元平面上での神経突起の右旋回性がミオシンVによる成長円錐の右回転運動に起因する可能性が示唆される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 神経成長円錐のフィロポディアは自律的に右ねじ方向に回転運動する2007

    • 著者名/発表者名
      玉田、河瀬、村上、上口
    • 学会等名
      日本神経科学学会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2007-09-10

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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