研究課題/領域番号 |
18500268
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
田中 雅樹 京都府立医科大学, 医学研究科, 淮教授 (80264753)
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研究分担者 |
飯島 典生 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (00285248)
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キーワード | relaxin3 / Nucleus Incertus / development / serotonin / gene expression / PCPA |
研究概要 |
2002年に発見された、insulin super familyに属するrelaxin3/Insulin like peptid7と呼ばれる新規脳ペプチドについて、研究を進めている。これまでに免疫組織化学法やin situ hybridization法を用いて、脳内における発現部位を同定した。relaxin3は神経細胞に発現し、細胞体は大部分が橋の背側正中部、第4脳室に接するNucleus Incertus (NI)と呼ばれる神経核に発現しており、軸索はNIより上行性に中隔野、海馬、外側視床下部など、大脳辺縁系を中心とした領域に投射しており、免疫電子顕微鏡による検索も合わせて、神経伝達物質として働くことが示唆されることを報告した。平成18年度にはこのNIにおけるrelaxin3の発現をラット発育期および老齢における経時的な変化を検索して遺伝子は胎生18日より、ペプチドは出生時から検出できることを明らかにした。加齢に伴って18ヶ月齢になると、遺伝子およびタンパク発現も8週齢に比べると低下することが分かった。このNIは背側縫線核のすぐ尾側に位置しており、セロトニン(5-HT)産生ニューロンと混在している。そこでrelaxin3遺伝子発現に対する5-HTニューロンの影響を調べた。NIのrelaxin3陽性ニューロンは5-HTIA受容体を発現していること、また5-HTの枯渇剤であるp-chlorophenylalanine (PCPA)の投与するとrelaxin3遺伝子発現がやく1.5倍に増加することが分かり、relaxin3遺伝子発現は5-HTにより抑制性に支配を受けていることを証明した。これらの成果はRegulatory Peptides誌に受理され刊行される予定である。その他、組織化学的な研究手法を応用してPAIN誌にも痙痛関連研究の成果を報告した。
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