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2007 年度 実績報告書

炎症性サイトカインが嗅球内ドーパミン細胞に及ぼす影響の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18500281
研究機関藤田保健衛生大学

研究代表者

森 啓至  藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (40239596)

研究分担者 太田 明  藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (10247637)
キーワードアストロサイト / TNFa / 嗅球 / 嗅覚異常 / アポトーシス
研究概要

パーキンソン病などの神経変性疾患においては炎症性サイトカインの増加が発症原因の一つとして考えられており、ドーパミン細胞の変性・細胞死により種々の身体症状が現れるが、その初期症状として嗅覚異常が身体症状発現前から認められることが多い。また、嗅覚伝達系の主要な部位である嗅球にはドーパミン神経が存在し、嗅覚系において重要な機能を担っていると考えられる。このような背景から、中枢神経系において増加した炎症性サイトカインの嗅覚系に与える影響を詳細に検討することにより、パーキンソン病などの神経変性疾患の病態解明の手掛かりとなることを期待し本研究を開始した。これまでの研究から、マウスへのLPS投与により嗅球内のアストロサイトがTNFαを産生し、また嗅球の顆粒細胞層においてTUNEL染色陽性細胞が増加する結果を得た。さらに、TNFα受容体欠損マウスを用いた結果、TNFα受容体欠損マウスではアポトーシス細胞の増加は認められなかったことから、LPSによる嗅球内でのアポトーシス誘導には、TNFα受容体を介する刺激伝達系が必須のものとの結果を得ている。
当該年度においては、嗅球の機能維持に必須となる脳室下帯周囲の神経幹細胞および細胞新生機構に対する炎症性サイトカインの影響を検討することとし、細胞死の誘導・細胞増殖能・細胞の移動度に関して検討を開始した。その結果、脳室下帯周囲においてもLPSの投与により嗅球同様の変化が起こっていることが明らかになりつつあり、現在炎症性サイトカインが嗅覚系に与える影響について当該部位を対象として引き続き検討を行っている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Effect of peripherally administrered lipopolysaccharide(LPS)on GTP cyclohydrolase I, tetrahydrobiopterin and norepinephrine in the locus coeruleus in mice.2007

    • 著者名/発表者名
      Akira Ota
    • 雑誌名

      Stress 10

      ページ: 131-136

    • 査読あり
  • [雑誌論文] RNAi of 14-3-3eta protein increases intracellular stability of tyrosine hydroxylase.2007

    • 著者名/発表者名
      Akira Nakashima
    • 雑誌名

      Biochem. Biophys. Res. Commun. 363

      ページ: 817-821

    • 査読あり
  • [学会発表] Down-regulation of 14-3-3η protein by RNAi increases stability of exogenous tyrosine hydroxylase in PC12D cells2008

    • 著者名/発表者名
      中島 昭
    • 学会等名
      第85回 日本生理学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-03-26
  • [学会発表] リスペリドンはPC12細胞におけるスルホニル尿素受容体1とTASK1のmRNA発現量を減少させる。2007

    • 著者名/発表者名
      高見吾郎
    • 学会等名
      第29回日本生物学的精神医学会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      20070711-13
  • [学会発表] Down-regulation of 14-3-3 eta protein by RNAi increases stability of exogenous tyrosine hydroxylase in PC12D cells2007

    • 著者名/発表者名
      Akira Nakashima
    • 学会等名
      37th Neuroscience Meeting 2007
    • 発表場所
      San Diego, CA. USA
    • 年月日
      2007-11-04
  • [学会発表] Stress due to peripheral lipopolysaccharide affects the olfactory dopamine system in mice.2007

    • 著者名/発表者名
      Toshiharu Nagatsu
    • 学会等名
      9th Symposium on Catecholamines and Other Neurotransmitters in Stress
    • 発表場所
      SMOLENICE CASTLE, SLOVAKIA
    • 年月日
      2007-06-17

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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