研究課題
基盤研究(C)
Long-Evans Cinnamon (LEC)ラットはウィルソン病のモデルラットでAtp7bの欠損により細胞内での銅の輸送に障害が生じ肝臓において銅の蓄積が見られる一方、LEA.LEC-Atp7b^<hts>ラットはLECラット由来の欠損Atp7bを糖尿病を発症するLong-Evans Agouti (LEA)ラットに導入したコンジェニックラットであり、LECラット同様、銅代謝異常を示すとともに糖尿病も発症する。ところがこのラットは、4〜8週の若齢期において非常に活発でありケージ交換に苦労する。そこで我々はこのLEA.LEC-Atp7b^<hts>ラットの特徴的な行動を行動学的に解析した。行動学的解析として我々は自発運動量試験、オープンフィールド試験およびプレパルスインヒビション(PPI)試験を行い、生化学的解析として脳中の銅含量の測定を行った。使用したラットは6〜8週齢のLEA.LEC-Atp7b^<hts>ラットおよびコントロールとして同週齢のLEAラットである。また、ペニシラミン(PA)を投与したLEAラットを用い、PPI試験および脳中の銅含量の測定を行った。これらの行動実験の結果LEA.LEC-Atp7b^<hts>ラットは自発運動量試験、オープンフィールド試験においてはLEAラットと比較して有意な差が見られなかったが、PPI値が有意に低下していた。また、LEA.LEC-Atp7b^<hts>ラットにおける脳中の銅含量はLEAラットと比較して有意に低いことが分かった。さらにPA投与LEAラットでもLEA.LEC-Atp7b^<hts>ラットと同様に脳中の銅含量が有意に低く、PPI値も有意に低下していた。
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