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2006 年度 実績報告書

下肢循環不全の機能評価法確立と実験的細胞移植から医療現場への提案

研究課題

研究課題/領域番号 18500334
研究種目

基盤研究(C)

研究機関麻布大学

研究代表者

折戸 謙介  麻布大学, 獣医学部, 講師 (70333143)

研究分担者 半田 誠  慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (40129614)
石田 明  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (80212885)
キーワード下肢循環不全 / 骨髄細胞移植 / トレッドミル / 歩様異常 / 一過性充血 / 病態評価
研究概要

本年度は、ラットの総腸骨動脈を結紮することにより下肢循環不全モデルを作成し、別のラットから分離した骨髄細胞を虚血筋に移植した。従来は虚血の程度をレーザードップラーを用いて皮膚あるいは皮膚直下の血流量を指標として評価していたが、本研究では、ラットをトレッドミル上で走行させ、歩様異常を呈するまでの距離(D)を用いて、本来改善すべき虚血肢の機能で評価できるか追究した。
エーテル麻酔下で正中にて開腹し、総腸骨動脈を露出し糸で結紮後閉腹した。別のラットの大腿骨より採取・分離した骨髄細胞を結紮直後に大腿部、下腿部の筋肉に合計6箇所注入した。対照として、骨髄細胞浮遊液の溶媒であるPBSを別のラットに同様に6箇所筋肉内に投与した。
PBS投与群では、Dは投与後24日までの観察期間でほとんど変化がなかった。一方、骨髄細胞投与群ではDが延長し、その作用は投与17日目以降に著しかった。
ペントバルビタールで麻酔したラットの大腿部をカフで5分間加圧すると、再灌流直後に足の裏の血流量は一過性に増加し、その後カフで加圧する前の血流量に速やかに回復した。この"一過性充血"は、下肢循環不全モデルではピーク値が著しく減少し、血流量がカブ加圧前に回復するまでの時間を著しく延長させた。本研究では、側副血行路が完成するとされている3週目から一過性充血が回復することを発見した。骨髄細胞を移植すると、虚血により減少した一過性充血が回復することも観察できた。
以上の様に本年度は、トレッドミルにて骨髄細胞移植の効果を機能面から評価することが可能となった。また、一過性充血が虚血の程度を示す良いパラメータとなることが示唆された。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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