研究課題/領域番号 |
18500337
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
桝屋 啓志 独立行政法人理化学研究所, 動物ゲノム変異開発研究チーム, 研究員 (40321814)
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研究分担者 |
若菜 茂晴 独立行政法人理化学研究所, 動物ゲノム変異開発研究チーム, チームリーダー (90192434)
平井 宏和 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70291086)
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キーワード | 運動失調 / ミュータジェネシス / 突然変異 / 染色体マッピング / 電気生理解析 / 連鎖解析 / マウス / モデル動物 |
研究概要 |
理研GSCでは、複数の重度運動失調を示す複数のENU誘発変異体を得ている。これらは、すべて優性の遺伝様式を示し、M100318、M100612、M100651、M100654、M100718、M101243は、全身の震えや、走行時の運動の不全を、M101479は、飛び降り時の四肢の異様な動きを示す。今年度は、染色体上の位置が不明であった、M101243、M101479の遺伝子マッピングを行った。その結果、M101243は、25匹の戻し交配個体により、第11番染色体の、44~100Mb、M101479は、44匹の戻し交配個体により、第6染色体の55~59Mbの間にマップされた。さらに、M100651では、候補領域を第2染色体の114~128Mbへと狭めた。M100612、M100651では、ローターロッドによる運動能力検査を行い、ヘテロにおいて、成績が有意かつ明らかに低下していることを確認した。これに加えて、金沢大学(現・群馬大学)の解析系を用いたヒストロジーによる小脳の形態解析および、小脳における電気生理解析を行った。M100612、M100651、M101479ヘテロのヒストロジー解析では、小脳の形態に野生型と顕著な差が無いことが明らかとなった。さらに、M100651の小脳の電気生理解析でも野生型と差はみられないことが明らかとなった。また、M100612、M100651、M101479のホモ個体による系統維持を試みたが、M100612、M100651では、ヘテロ母親哺育行動異常、M101479では、数代の交配の後、生仔数の減少がみられ、通常の方法では困難であることが分かった。今後は、大規模戻し交配による詳細マッピング、および原因遺伝子特定を試みる。
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