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2006 年度 実績報告書

磁気共鳴による集束超音波治療のためのホットスポット追尾自己参照式温度分布画像計測

研究課題

研究課題/領域番号 18500351
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東海大学

研究代表者

黒田 輝  東海大学, 情報理工学部, 助教授 (70205243)

研究分担者 熊本 悦子  神戸大学, 工学部, 助教授 (00221383)
村上 卓道  近畿大学, 医学部, 教授 (20252653)
キーワードMRI / 温度 / 計測 / 集束超音波 / 呼吸 / 移動 / 肝臓 / トラッキング
研究概要

本年度は対象を肝臓として,(1)臓器の呼吸性の移動・変形の解明,(2)k空間トラジェクトリの最適化,(3)ステレオスコピックイメージングによるホットスポット位置の計測,(4)ホットスポットの動き予測による撮像位置の切り替え,及び(5)自己参照型温度分布画像化法の最適化,の5項目を進めた.(1)では肝臓内の静脈をランドマークとすれば,臓器の移動・変形量の測定,ならびに加温対象点の決定が可能であることを明らかにした.健常ボランティアに対して矢状面の撮像を行い,最低3本の静脈の断面の重心を求め,それらの位置を追尾した.この結果,肝の呼吸性移動は頭尾及び腹背方向に各々21mm及び6mm程度であるとともに,最大3mm程度の伸縮と,40°程度の回転をしていることがわかった.静脈重心位置から加温目標点を決定した場合の誤差が±2mm程度であることが明らかになった(業績論文4件目).(2)については最近のマルチコイル同時受信による撮像の高速化から平面状の撮像トラジェクトリでも200ms/枚以上の撮像ができ,呼吸性移動に対する追尾能力を有していることが分かった.(5)では加温前の参照画像を必要としない自己参照型温度分布画像化法に関する詳細な検討を行い,加温点を含む関心領域及び関心領域内の加温前信号分布を推定するための領域,の大きさと数の最適値,推定に用いる信号の最適属性,信号分布のモデル関数(有理式)の最適次数などを決定する指針を得た(業績論文1・3件目).その指針を適用することによって,参照画像を使用した場合と同等の温度分布計測能力を有することを明らかにした(業績論文1・2件目).以上を受けて,現在(3)及び(4)に関して,シーケンスプログラムと装置への実装を進めている状況である.ソフトウエア開発環境の整備に時間を要したため結果がまだである,H19年度より重点的に進めてゆく所存である.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 自己参照法による温度分布画像化における信号処理2007

    • 著者名/発表者名
      国領大介(大学院生)
    • 雑誌名

      日本磁気共鳴医学会雑誌 27(1)

      ページ: 1-12

  • [雑誌論文] 腹腔臓器のMRガイド下集束超音波治療のための温度分布ならびに臓器移動・変形量の計測2007

    • 著者名/発表者名
      国領大介(大学院生)
    • 雑誌名

      神戸大学大学院自然科学研究科紀要 25-B

      ページ: 11-20

  • [雑誌論文] Optimization of Self-reference Thermometry using Complex Field Estimation2006

    • 著者名/発表者名
      Kuroda K
    • 雑誌名

      Magn Reson Med 56(4)

      ページ: 835-843

  • [雑誌論文] Quasi Real-Time Feedback Control System for Liver Thermal Ablations based upon Self-Referenced Temperature Imaging2006

    • 著者名/発表者名
      Keserci B(企業協力者)
    • 雑誌名

      Eur J Radiol 59(2)

      ページ: 175-82

  • [図書] 第1章 MRIを用いる形態,機能,代謝の可視化,第10節 MRI法の新しい展開,4.温度の可視化,MRI法による体内温度分布の非侵襲画像化技術,非侵襲・可視化技術ハンドブック-ナノ・バイオ・医療から情報システムまで-2007

    • 著者名/発表者名
      黒田 輝
    • 総ページ数
      3
    • 出版者
      エヌ・ティー・エス

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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