研究課題
基盤研究(C)
1.ペプチドベクター/siRNAに適したコーティング法の開発ステントからの核酸徐放のためのコーティング技術の開発:ペプチドベクター/siRNAは正電荷あるいは負電荷の水溶性の物質である。コーティング法の候補として、アルブミンゲル法、光反応性ゼラチン、ポリリン酸等があったが、Tiの酸化膜に硫酸化グリコサミノグリカン(GAG)を結合させるコーティングを選択した。選択の根拠として、PTDペプチドの細胞内導入実験において、ヘパリンなどの硫酸化GAGが強い阻害効果をもったことによる。さらに、硫酸化GAGに塩基性PTDペプチドが結合することを水晶発信子(QCM)法により定量した。2.DDS用ステント最適設計森の持っているステントの形状最適化設計ソフトによるDDS用ステント最適設計技術を利用し、ステントの物理的特性(柔軟性・半径方向剛性など)を維持しつつ、高い薬剤搭載量をもつステントの設計を行った。同時に、上記コーティング法の選択あるいは生体適合性の点からTiステントの試作を行った。3.動物用バルーンカテーテルの改良とステント留置術の開発ラット腹部大動脈・頚動脈用のステント/バルーンカテーテルの改良、技術開発を行った。現在、総腸骨動脈への挿入、腹部大動脈への留置は確立できたが、動脈傷害モデルに使用するには、もう一段サイズダウンが必要と考える。