研究課題/領域番号 |
18500365
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
香月 憲一 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 助教授 (80254407)
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研究分担者 |
高岡 邦夫 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (30112048)
岡田 充弘 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 登録医 (40309571)
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キーワード | ナノファイバー / 組織再生促進サイトカイン / 腱縫合 |
研究概要 |
ポリ乳酸を原材料として、これを有機溶媒に溶かし、静電防止方法によりナノファイバーを作成した。ナノファイバー作成時にワイヤ状のコレクタ(捕集電極)を用いることで、棒状の繊維成型体を得、これを用いて撚り糸を作製した。作成した撚り糸を、ポリエチレングリコール(PEG)と腱組織再生促進サイトカインであるfibroblast growth factor-2(FGF-2)を混和した溶液に浸し、陰圧をかけて糸の内部の気泡を除去し、撚り糸内にFGF-2混入PEGを含有させた。電子顕微鏡レベルでの、ナノファイバーの変化を観察し、そのファイバー径の肥大を確認し、より糸内にPEGが含有されていることを確認した。 現在この組織再生促進サイトカインを含有したナノファイバーを用いて、ウサギの腱断裂モデルを作成中である。具体的には白兎の総踵骨腱を中央で切断し、右側を対照群とし、PEGのみを含有した糸で縫合した。左側はFGF-2混入PEGを含有させた糸を用いて腱縫合を行った。いずれも4-0ナイロン糸をcore sutnreとして用い、Kessler法で縫合した後に徐放糸にてKessler法および腱上縫合を行った。術後は両側ともギプス固定を行った。しかしながらこの方法では、縫合部でのギャップ形成を来す例が多く、適切な実験系が作製できないため、現在では一側肢のみを手術してギプスだけでなく、鋼線で関節固定を追加して行うなどの工夫をしながら実験モデルを作成中である。
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