研究課題/領域番号 |
18500388
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
北野 雅之 近畿大学, 医学部, 准教授 (50314571)
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研究分担者 |
工藤 正俊 近畿大学, 医学部, 教授 (10298953)
竹山 宜典 近畿大学, 医学部, 准教授 (70263374)
筑後 孝章 近畿大学, 医学部, 講師 (90171933)
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キーワード | 超音波医学科 / 検査診断システム / 消化器内視鏡 / 膵臓病学 |
研究概要 |
本研究は、超音波内視鏡検査を用いて膵における局所情報を人手する方法を確立することを目的としている。まず、平成19年度までに超音波内視鏡ガイド下穿刺術を用いて新しいバイオセンサーを開発する研究を行った。平成18年度は、組織における低分子物質の局所濃度を安定した状態でモニターできるマイクロダイアリシスプローブを作成した。平成19年度は、そのプローブの有用性を確認するためにビーグル犬を用いて抗癌剤である5-fluorouracil投与後の膵における局所濃度の測定とその精度を検討した。本研究では5-fluorouracil投与直後の60秒間ではプローブで検出される薬物局所濃度が測定感度の1390倍であったことより、少量の検体で数秒間隔の経時的変化を勧察することができることが判明した。また、局所情報として微小循環動態評価が重要と考えられる。超音波内視鏡検査は他の画像診断と比較すると空間分解能に優れているために、小病変の検出に有用である。その膵小病変の鑑別診断において造影パワードプラ法による血流評価が有用であることを発表した(Ultrasound Med Biol 2008)。しかしながら、パワードプラ法では実際の膵実質の灌流像が得られない実情があった。そこで、我々は造影ハーモニック法に対応した超音波内視鏡を開発した上で、膵実誓灌流像の撮像に成功し、その方法および臨床的有用性ついて初めて報告した(Gastrointestinal Endoscopy2008,J Med Ultrasonics 2008)。また、超音波内視鏡ガイド下穿刺術を用いた新しい治療法を報告した(Endoscopy 2007)。
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