研究課題/領域番号 |
18500395
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
伊藤 修 東北大学, 大学院医学系研究科, 助手 (00361072)
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研究分担者 |
金澤 雅之 東北大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (60282050)
上月 正博 東北大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70234698)
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キーワード | 長期的運動 / HMG-CoA還元酵素阻害薬 / Zucker肥満ラット / 糖・脂質代謝 / アディポサイトカイン / 脂肪肝 |
研究概要 |
長期的運動とHMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン)によるZucker肥満ラットの運動耐容能と糖・脂質代謝への影響を検討した。ラットを、1)Control群、2)atorvastatin群(ATV群)、3)運動群(Ex群)、4)併用群(ATV+Ex群)の4群に分け、Ex群にはトレッドミル運動を、ATV群にはatorvastatin投与を、ATV+Ex群にはその併用を行った。酸素摂取量測定から運動耐容能を検討し、超音波検査と重量測定により心臓の形態変化を検討した。血液サンプルを採取し、肝臓のトリグリセライド含有量と組織学的な検討も行った。Control群に比べ、Ex群の運動耐容能は向上した。ATV群やATV+Ex群の運動耐容能は、それぞれ、Control群やEx群に比べて変化はなかった。Ex群では拡張期および収縮期左室内径、左室壁厚、心重量は増加した。ATV群では収縮期左室内径は増加し、左室壁厚と心重量は減少した。ATV+Ex群では拡張期および収縮期左室内径はEx群と同様に増加したが、左室壁厚や心重量は変化しなかった。血漿総コレステロールはEx群とATV+Ex群で低下し、血漿トリグリセライドはATV群、Ex群、ATV+Ex群で低下した。血漿グルコースはATV群とEx群では変化を認めなかったが、ATV+Ex群では他の3群に比べて有意に低下した。血漿インスリン、レプチンおよびアディポネクチンは4群間に差を認めなかった。肝臓トリグリセライド含有量はEx群とATV+Ex群で低下し、Ex群で脂肪染色が著明に減少していた。以上から、Zucker肥満ラットにおいて、スタチンは、長期的運動による運動耐容能向上や遠心性心肥大には影響を与えずに左室壁厚や心重量の増加を抑制し、長期的運動とスタチンの併用は、糖・脂質代謝や肝臓脂肪蓄積をアディポサイトカインの変化を伴わずに改善することが示された。
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