研究課題/領域番号 |
18500413
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研究機関 | 青森県立保健大学 |
研究代表者 |
渡部 一郎 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (50241336)
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研究分担者 |
勘林 秀行 青森県立保健大学, 健康科学部, 准教授 (70250628)
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キーワード | 脳卒中 / 肩手症候群 / 星状神経ブロック / 交感神経機能 / 局所発汗量 / 加速度脈波解析 / 皮膚温 / 日常動作活動 |
研究概要 |
本研究は、交感神経ブロック療法として用いられる星状神経節光線照射療法の作用としてなお解明されていない光作用についてこれが温熱作用を介している可能性があるかどうかを単純な接触性温熱療法との比較検討することを目的とした。 25人の健常人大学生で、ホットパックを用いた片側頚部温熱療法を行い、血圧・脈拍の周波数解析、皮膚温計測、発汗量計測などの自律神経機能と、血液検査により各種ホルモン・NK細胞・活性などを調べた。その結果、頚部温熱療法側の手掌発汗量の減少、脈拍周波数解析による交感神経抑制作用を示し、星状神経節光線療法に類似する交感神経抑制作用があることを示した。 約50名の脳卒中患者の疾患活動性を調査し、多くの症例が、障害側循環障害を認め、麻痺側皮膚温が障害の重症度やADLとの多くの関連性を明らかとした。麻痺側では、局所発汗量の増加を認め、また急性期や障害の重症例で局所発汗量が多く、脈波解析による血管弾性度の低下が示された。 また脳卒中例において、Xenon光線星状神経近傍照射を週2-3回の経時的検討では、麻痺側照射例が、健側照射例より、麻痺側の血流改善をより効果的に示し、交感神経作用の局在と臨床的有用性が示された。同様に肩・頚部へのホットパック温熱療法による皮膚温経時的計測にて、頚部温熱療法が麻痺側の交感神経緊張抑制に作用し皮膚血流を改善し、星状神経ブロック作用と同様の現象であることを示し、その反応性が障害の重症度と関連することが示された。
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