昨年度作成したフィットネス評価プロトコール案をもとに研究準備を進めた。研究内容については、本学医学部倫理委員会へ提出し承認を得た。研究の実施にあたり、患者の主治医となる血液内科医へ研究内容を提示し、リスク管理の基準につき協議の上了解を得た。試験的にフィットネス評価を行いながら、評価プロトコールの妥当性について検討し、プロトコールを刷新した。記録・測定項目としては、1.患者の基礎的情報(年齢、性別、診断、過去の治療歴、移植種類、移植日、移植前処置、主な使用薬剤など)、2.活動性(歩数計)、3.QOL(FACT-BMT、SF-36)、4.筋機能(筋力・筋肉量測定)、5.柔軟性(立位体前屈、長座位体前屈)、6.バランス能力(静止立位での重心動揺)、7.呼吸機能(口腔内圧計、スパイロメーター)、8.運動耐容能(エルゴメーターランプ負荷にて呼気ガス測定)、9.代謝系(BMI、体組成測定など)、としている。今後評価を進めていく予定である。 また、過去の患者データにおいて、前処置や移植後GVHDに対するステロイド使用状況と握力の関係について後方視的に調査を行った。
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