研究概要 |
(1)継続運用と評価方法の検討:昨年度改良した軽量化システムを用いた新コンテンツと新しく開発したシステム(詳細は(3),(2))を,グループホームで適用評価し,適用可能な条件と継続的な利用を可能にするために必要な要件について知見を得た.他の施設での応用は実現しなかったが,2つの研究会(センシング技術研究会,VRリハビリ研究会)でデモを行い専門家の意見を聴取した.効果評価をめざして,平衡機能と歩行における高齢者と若中年者との違いを検討し,高齢者の特徴を反映する指標として,足底圧パラメータが使用できること示した. (2)新たなデバイスの開発:平面上で上腕を大きく動かす運動に着日し,ドラフター型運動装置の試作・評価をおこなった.また,インフレータブル(空気注入型)ディスプレイとその接触判定技術を適用し,映像投影面を直接叩いても良いという,認知症高齢者にふさわしいVRコンテンツを開発した.これらの装置は大掛かりであるが,可搬性に考慮した装置として,任意の関節の曲げ伸ばし運動を日指したリハビリテーション・レクリエーション機器についても検討した.また,大人も楽しめる運動促進型のゲーム機のインタフェースを利用したコンテンツ開発を模索した (3)コンテンツ構成要素の開発:コンテンツ構成要素の開発:昨年度開発したモジュール化されたコンテンツを組み合わせてコンテンツを制作する開発環境を用いて新たなコンテンツを開発した.グループホームでの適用評価において得られた知見をもとに,追加モジュールの検討・開発を行い,開発環境の汎用化を図った. (4)コンテンツの構成要素の組み合わせの選択と至適負荷の制御方法の検討 筋電図,心拍,血圧,酸素摂取量,二酸化炭素摂取量,換気量の計測を行う実験システムを用いて,健常成人を被験者に,運動負荷の定量的評価方法を検討した.至適負荷の制御方法の検討には至っておらず,今後との課題とした.
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