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2006 年度 実績報告書

身体発育の縦断的解析による基礎研究と健康への応用

研究課題

研究課題/領域番号 18500457
研究種目

基盤研究(C)

研究機関国立保健医療科学院

研究代表者

小林 正子  国立保健医療科学院, 生涯保健部, 行動科学室長 (50262069)

キーワード身体発育発達 / 生体生命情報学 / 保健健康管理 / 加齢 / 生理学
研究概要

平成18年度は以下のことを実施した。
1.発育データの収集・解析と健康との関連の解明
(1)男女の双生児を対象に生後23日目から1日2回(朝晩)測定した体重と2歳から測定した身長の時系列解析。
→発育の経過を詳しく把握すると共に、日内変動、周期的変動(週内変動を含む)、季節変動等のリズムがどのように形成されていくかが把握できた。対象は2児であるが、発育のリズム形成と生活リズムとは深く関連していることが示され、幼稚園に通園するようになると週内変動が観察されるようになった。
(2)保育園身体計測値の収集とグラフ化
→さいたま市の8箇所の保育園において0歳児から5歳児までの全データをグラフ化した。これより、見た目に健康で安定している児と心身の健康に不安がある児とのグラフが異なることや、逆にグラフから心身の健康や成育環境を察知することができることが明らかになった。
(3)小中高等学校の身体計測値の収集とグラフ化
→多くのデータをグラフ化することができたが、保育園と同様に心身の健康状態とグラフの推移や変動の様子がよく一致していた。これより、発育グラフから健康を見守ることができると確信され、また中学や高校では中高入学以前の健康状態を推察する手がかりになった。
(4)小学生の肥満は夏に始まる→毎月測定した身体計測値の時系列解析による証明(論文投稿)
2.発育研究に基づいた身体計測値の活用法の検討
(1)身体計測値をグラフにするソフトの開発と配布
→養護教諭からの要望に基づき、学年全員を入力できてしかも個人ごとに発育グラフが描けるソフトを開発した。現在はこのソフトを希望者に無償配布している。
(2)小中高等学校における身体計測の実態と身体計測値活用の状況調査
→現在、学校においては、小学校で平均年3回、中学校・高校では年1回の測定が多い。しかし、小学校では年3回から回数を減らす動きがみられた。これは身体計測値を児童生徒の健康のために活用してこなかったことが理由の一つであると考えられる。このため身体計測値を健康管理に活用できることを今後さらに啓発していく必要がある。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] 発育から子どもを見る-健康相談活動につなげるために-2007

    • 著者名/発表者名
      小林正子
    • 雑誌名

      日本健康相談活動学会第3回学術集会抄録集

      ページ: 50-51

  • [雑誌論文] 身長・体重・体重差グラフが語る子どもの心2006

    • 著者名/発表者名
      小林正子
    • 雑誌名

      日本小児科学会雑誌 110(11)

      ページ: 1509-1512

  • [雑誌論文] 発育・発達の記録・管理と活用2006

    • 著者名/発表者名
      小林正子
    • 雑誌名

      学校保健研究 48(suppl.)

      ページ: 22-23

  • [雑誌論文] 出生後の体重発育における日内変動、週内変動、自己回帰過程等の波動形成に関する検討I(24ヶ月まで)2006

    • 著者名/発表者名
      小林正子
    • 雑誌名

      日本成長学雑誌 12(1)

      ページ: 15-21

  • [雑誌論文] The relationship between obesity and seasonal variation in body weight among elementary school children in Tokyo.2006

    • 著者名/発表者名
      Masako Kobayashi
    • 雑誌名

      Economics and Human biology 4(2)

      ページ: 237-252

  • [雑誌論文] 発育から把握する保育園児の心身の健康状態-身長・体重・体重差グラフの活用2006

    • 著者名/発表者名
      小林正子
    • 雑誌名

      第53回日本小児保健学会講演集

      ページ: 360-361

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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