研究課題/領域番号 |
18500463
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研究機関 | 京都教育大学 |
研究代表者 |
中 比呂志 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (00217639)
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研究分担者 |
榎本 靖士 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (90379058)
藪根 敏和 京都教育大学, 教育学部, 教授 (10166572)
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キーワード | 保健体育 / カリキュラム / 小中9年一貫 / セルフ・マネジメント |
研究概要 |
平成19年度は、小中学生の児童・生徒を対象に、体力測定、運動有能感・運動意欲調査及び基本的な生活習慣調査を行うと共に、小学生を対象に基本的動作の獲得状況、児童・生徒を対象に体育カリキュラムにおける運動技能の習得状況の調査を実施した。 小学生を対象にした基本的動作の獲得状況では、日常生活や体育及びスポーツ活動を通して見られる基本的動作を選択し、31項目について測定を実施した。分析の結果、複雑な動作、逆さの状態で体重を支える動作、体全体を用いて回る等の動作については、十分に獲得できていなかった。また、男女間で違いが認められ、女子ではボールを投げる、打つ、蹴るといったボール操作に関する動作の獲得が不十分であった。 さらに、現在実施されている体育カリキュラムにおける運動技能の習得状況に関する調査を実施した結果、各単元において基本となる運動技能は小学校低学年の段階で高い割合で習得されており、その後、中学3年まで高い習得率で推移する傾向が見られた。また、縄跳びや水泳単元のような学校全体の体育カリキュラムや課外での活動を通して児童・生徒の運動課題の達成に向けて取り組んでいる単元では非常に高い習得率を示した。しかしながら、マット運動や跳び箱運動の比較的難度の高い運動技能(伸膝前転、伸膝後転、側転、倒立前転等、かかえこみ跳び、台上前転等)においては、学年とともに習得率の増加が見られるものの、最終的に高い習得率には至らないものが見られた。また、鉄棒の運動課題では習得率が低いまま推移し、習得率に大きな増加が見られない等の問題点が明らかとなった。 このような児童・生徒に関する調査・測定資料の分析を通して、これまでの保健体育カリキュラムに関する問題点を整理し、附属小学校、附属中学校及び大学教員が協力して、小中9年間の一貫した保健体育カリキュラム(学習指導要領)を作成した。
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