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2008 年度 実績報告書

スポーツ指導者の経験知および比喩的表現の物理量への変換と情報化

研究課題

研究課題/領域番号 18500482
研究機関大阪大学

研究代表者

松尾 知之  大阪大学, 医学系研究科, 講師 (00209503)

キーワードスポーツ科学 / 人工知能 / 実験心理学 / 暗黙知 / 投球動作 / CG映像 / 恒常法
研究概要

本研究は、経験豊富な運動指導者の培った経験知を体系的に調査・抽出し、それを経験の浅い指導者ヘビデオ映像やコンピュータ・グラフィックス(CG)映像などを利用して伝達するという指導者支援システムの構築のための基礎資料を得ることを目的として実施された。本年度は、これまで投球動作の指導に焦点をあてて収集してきたインタビューデータをカテゴリー化する際のトライアンギュレーション(複数研究者によるカテゴリー化とその解釈の収斂)を実施し、カテゴリー化の妥当性を向上させるとともに、CG映像のキネティクスと指導者の選好動作との関連性を検討した。
延べ275人の投球解説データから得られた3765の意味単位データのうち、投球動作に関する指導項目として、86の概念カテゴリーに分類できた。投球モデルとなった投手が中学生から大学生までの広範囲であったこと、解説者がプロ野球投手コーチ経験者、甲子園優勝経験監督などを含むこと、さらに86の概念は延べ約200人分を超えてから増加しなかったことを考えると飽和していたか極めて飽和に近い状態といえる。これらのカテゴリーを基に、投手毎の投球動作の特徴(くせ)や指導者の指導点(指導上のくせ)を抽出することができた。その中で実際の指導場面で憂慮されている点(指導者によって、異なる注意点を与えられること)がデータとして明らかにすることもできた。
また、CG映像を用いた心理実験の分析の結果、肩外転角や肘屈曲角を体系的に変更した場合には、指導者の選好動作は上肢の総筋トルク量が最小になる動作に近かったが、肩水平外転角を操作した場合には、キネティクスとの明白な関係性を見出すことはできなかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 熟練野球指導者の経験知の抽出PartIIくせと「俺流」のこだわり2008

    • 著者名/発表者名
      松尾 知之
    • 雑誌名

      第17回運動学習研究会報告集 1 8

      ページ: 82-84

  • [学会発表] 熟練野球指導者の投手指導における不変項の抽出2008

    • 著者名/発表者名
      松尾 知之
    • 学会等名
      第2回身体知研究会
    • 発表場所
      大阪大学コンベンションセンター
    • 年月日
      2008-11-17
  • [学会発表] 高校野球の今そして明日 : 大学研究者の立場から2008

    • 著者名/発表者名
      松尾 知之
    • 学会等名
      第63回日本体力医学会
    • 発表場所
      別府ビーコンプラザ
    • 年月日
      2008-09-19
  • [学会発表] 投手動作に対する熟練指導者の経験知の抽出-第2報 : 動作評価の多様性と共通性-2008

    • 著者名/発表者名
      松尾 知之
    • 学会等名
      日本体育学会第59回大会
    • 発表場所
      早稲田大学早稲田キャンパス
    • 年月日
      2008-09-09

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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