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2007 年度 実績報告書

低強度・長時間運動による骨格筋インスリン感受性上昇の機序

研究課題

研究課題/領域番号 18500518
研究機関新潟医療福祉大学

研究代表者

川中 健太郎  新潟医療福祉大学, 健康科学部, 准教授 (80339960)

キーワード骨格筋 / 糖取り込み / AMPK / Sirt1
研究概要

我々は、これまで、筋のインスリン感受性を高めるためには運動量(時間×強度)が重要な因子である可能性を示唆してきた。そこで、本研究では、乳酸閾値を下回るような低強度運動でも長時間行って運動量を確保すればインスリン感受性を上昇させることができるのかについて検討した。ラットにトレッドミル上で速度を変えながら運動させたところ、分速18mの速度からヒラメ筋に乳酸の蓄積がみられ、この速度はラットのLTに相当する。そして、ラットにLT速度の分速18mで90分間運動させたところ、ヒラメ筋のインスリン感受性は約50%上昇した。一方、LT未満の分速9mで90分間または180分間運動させたところ、運動時間依存的にヒラメ筋のインスリン感受性は上昇し、 180分間の運動で約50%上昇した。しかし、さらに低強度の分速6mで90,270,または360分間運動させてもヒラメ筋のインスリン感受性は上昇しなかった。そして、各々の運動終了後のインスリン感受性とAMPキナーゼ(AMPK)活性との間に正の相関関係が認められた。本研究の結果より、1)LT未満の低強度運動を長時間行えばラットヒラメ筋のインスリン感受性が上昇すること、しかし、2)運動強度が低すぎると長時間運動しても筋のインスリン感受性は上昇しないことが明らかになった。また、3)運動強度が低すぎて筋のインスリン感受性が上昇しない理由として、AMPK活性レベルの不足が示唆された。また、分速9mならびに18mで運動させた場合、ヒラメ筋においてSirt1mRNA発現量が増加するものの、分速6mで長時間運動させてもSirt1mRNA発現量は増加しなかった。今後、骨格筋におけるSirt1遺伝子発現とインスリン感受性上昇との関係について遺伝子導入実験によって検討する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Effect of high-intensity intermittent swimming on postexercise insulin sensitivity in rat epitrochlearis muscle2008

    • 著者名/発表者名
      Koshinaka K., Sano A., Kawanaka K.(他4名)
    • 雑誌名

      Metabolism 57

      ページ: 749-755

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり
  • [学会発表] 低強度運動がラットヒラメ筋の糖取り込みに及ぼす影響2007

    • 著者名/発表者名
      佐々木 万衣子、川中 健太郎(他2名)
    • 学会等名
      日本体力医学会
    • 発表場所
      秋田
    • 年月日
      20070900
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] 運動がラット骨格筋のSirt1遺伝子発現に及ぼす影響2007

    • 著者名/発表者名
      保苅 芙美、佐々木 万衣子、川中 健太郎
    • 学会等名
      日本体力医学会
    • 発表場所
      秋田
    • 年月日
      20070900
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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