研究課題/領域番号 |
18500536
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
花澤 寿 千葉大学, 教育学部, 助教授 (50238044)
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研究分担者 |
野村 純 千葉大学, 教育学部, 助教授 (30252886)
塩田 瑠美 千葉大学, 教育学部, 助教授 (90361401)
関 克義 千葉大学, 教育学部, 教授 (90272319)
野崎 とも子 千葉大学, 教育学部, 助手 (80125947)
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キーワード | ストレス / 摂食障害 / アニマロイド / パロ / 学校 / 保健室 / 癒し |
研究概要 |
学齢期の子どもたちをとりまく環境はますますストレッシブになり、いじめ、自殺が今年度の大きなキーワードとなった。このため学校において利用可能なストレス緩和法の開発は急務である。動物型ロボットであるアニマロイドは玩具として発達してきたが、近年メンタルロボットとしての新しい展開を見せている。なかでも産総研の開発したアザラシ型ロボットのパロは「癒し」を目的としており、形状、素材、機能が人間工学的に「癒し」につながるよう工夫されている。パロは現在、老人ホーム、医療機関等で入所者らの「癒し」に用いられており、ストレス緩和作用があることが示されている。一方、我々のこれまでの研究により動物との交流が学校においてストレス緩和に有効であること、又摂食行動の変容につながる可能性があることを示している。しかし、学校における動物の活用は中高等学校、又大学においては制限があることから代替手段の必要性を感じていた。我々はパロを用いたストレス緩和が学校においても活用できるのではないかと考えた。今回、学校における活用の可能性を探るため大学において実地調査をおこない安全性、運用方法、調査法についての予備実験をおこなった。次に附属中学校において小規模実験をおこなった。保健室にパロを設置し、来室者に聞き取りによるアンケート調査をおこなった。この結果、パロは中学校保健室においてもストレス緩和手段として有効である可能性が考えられた。又動物を飼育している群の方がパロに好感を示すと考えられた。一方で、保健室機能の面からはパロの設置には一定の制限があると考えられた。このため、安全かつ効率的運用方法についてはさらに検討が必要である。
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