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2008 年度 実績報告書

骨格筋萎縮における細胞外基質の役割ー3次元細胞培養と廃用筋萎縮動物での検討

研究課題

研究課題/領域番号 18500538
研究機関名古屋大学

研究代表者

小池 晃彦  名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 准教授 (90262906)

研究分担者 葛谷 雅文  名古屋大学, 医学部, 准教授 (10283441)
押田 芳治  名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (10169295)
キーワード骨格筋 / 筋萎縮 / マトリックスメタロプロテアーゼ / 運動 / 細胞外基質
研究概要

本研究は、骨格筋におけるマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の役割を培養細胞およびラット神経切断後肢筋萎縮モデルを用いて明らかにすることである。平成20年度の予定としてカロリー制限やトレッドミル運動の効果に関する検討も挙げた。骨格筋細胞においては、未分化な筋芽細胞が筋管細胞に分化していく経過を異なる細胞外基質やコラーゲン3次元培養で観察した。細胞からのMMP-2分泌は、コラーゲンIやコラーゲンIV上で培養された場合、通常の培養皿やフィブロネクチン上においてよりも増加し、3次元内では活性化がみられた。一方、分化はむしろフィブロネクチン上で促進されることが示唆され、3次元内では特徴的な形態変化をとることから、その意義について引き続き検討している。神経切断モデルにおいては、萎縮筋と健常側筋とを比較し経時的にザイモグラムで検討した限りにおいては、MMP2の発現や活性化には有意な差を認めなかった。一方、糖取り込みは神経切断1日目より低下し、筋の蛋白合成や糖代謝シグナルに関連するインスリン-AKT1/2-Glut4シグナル系の変化では説明できない糖取り込みのメカニズムがあることが示唆された(川田ら7th World Congress on Aging and Physical Activityにて発表)。筋萎縮に関しては、秋間らとの共同研究で、ヒトでの片足サスペンション法を行っており、骨格筋の機能・形態とトレーニングの関連を検討している(秋間ら第63回日本体力医学会大会にて発表;Aviat Space Environ Med,in press, Akima H. et al.)。また、筋生検標本において、AKTの役割などを検討している。カロリー制限やトレッドミル運動のモデルについては、骨格筋でのインスリン抵抗性の改善をインスリンクランプ法で明らかにした。加齢や病気による筋萎縮の予防が、高齢者の身体機能の維持にとって重要な課題であることから、未分化細胞の骨格筋への分化メカニズムや筋萎縮に関する知見は今後より重要になってくると考えられ引き続き研究を進めていく予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] A High-fructose diet impairs Akt and PKCζ, Phosphorylation and Glut4 translocation in rat skeletal muscle.2008

    • 著者名/発表者名
      P. Li, T. Koike, B. Qin, M. Kubota, Y. Kawata, Y. J. Jia, Y. Oshida.
    • 雑誌名

      Hormone and Metabolic Research 40

      ページ: 528-532

    • 査読あり
  • [学会発表] カロリー制限と運動負荷が体重、脂肪量、糖代謝に及ぼす影響2008

    • 著者名/発表者名
      川田裕樹, 小池晃彦, 姜海英, 押田芳治
    • 学会等名
      第63回日本体力医学会大会
    • 発表場所
      大分・別府ビーコンプラザ
    • 年月日
      2008-09-18
  • [学会発表] 片足サスペンジョンがレッグプレス運動時の筋活動に与える影響2008

    • 著者名/発表者名
      渡邊航平, 片山敬章, 石田浩司, 小池晃彦, 秋間広
    • 学会等名
      第63回日本体力医学会大会
    • 発表場所
      大分・別府ビーコンプラザ
    • 年月日
      2008-09-18
  • [学会発表] 片足サスペンジョン中のインターバルおよびレッグプレストレーニングが筋機能・形態に及ぼす影響2008

    • 著者名/発表者名
      秋間広, 渡漫航平, 片山敬章, 石田浩司, 小池晃彦
    • 学会等名
      第63回日本体力医学会大会
    • 発表場所
      大分・別府ビーコンプラザ
    • 年月日
      2008-09-18
  • [学会発表] In vivo regulation of glucose uptake in denervated ratskeletal muscle.2008

    • 著者名/発表者名
      Y Kawata, T Koike, M Kubota, Y Jia, P Li, Y Oshida
    • 学会等名
      7th World Congress on Aging and Physical Activity
    • 発表場所
      茨城、Tsukuba International Congress Center
    • 年月日
      2008-07-28

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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