職員健診を受診した者の内メタボリックシンドローム該当者・予備群15名を対象に参加者15名を、定期的に支援する「積極的支援群」(A群;n=6)と初回の動機付け支援のみを行う「非積極的支援群」(8群;n=9)に無作為に振り分け、3ヶ月間の実施後に、介入前後で評価・検討を行った。 なお積極的支援群においては特に運動量の増加を冒指し、以下のような支援法を施行した。 1.介入前に体力測定を行い、3ヵ月後に体力が増強することをも目標とした。 2.万歩計を配布し、毎賃の歩数をセルフモニタリングし、2週間ごとに担当スタッフがアドバイスを行った。(結果)A群では開始時に比較して、3ヵ月後に、メタボリックシンドローム判定のための検査項目腹囲および中性脂肪の有意な減少が認められた。一方非積極的支援群ではすべての項目で変化は認められなかった。また積極的介入群においては上記の指標のみならず、総コレステロール、LDLコレステロール、γ-GTが有意に改善した。(結論)積極的介入群と非介入群では介入群に有意な改善がみられた。特に運動実践への取り組みが積極的であったと感じられる。非介入群においても生活習慣改善に積極的に取り組まれていた被験者も多くいたが、実際の効果をだすためには定期的に専門スタッフが実践状況を確認し、その都度適切なアドバイスを行うことがモチベーションの維持、的確な行動目標設定には重要であると考えられる。今回の検討で、メタボッリクシンドローム患者に積極的介入を行い、歩数を増やし、体力増強を図ることにより腹囲、中性脂肪等の指標は比較的短期間に改善する事が明らかとなった。
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