本研究は、障害児も非障害児も共に学習効果が高まる家庭科を目指した新しい家庭科学習プログラムを開発することを目的としており、本年度は次のことを実施した。 1)前年度のフィンランド視察において実施したインタビュー調査と授業実践の記録を基礎データとして質的分析を行った。さらに、フィンランド教育に関する資料を新たに収集・分析した。その成果を、2007年6月に開催された日本家庭科教育学会第50回大会において、題目「フィンランドに学ぶ家庭科における特別支援教育の方向」として発表した。 2)特別支援教育(統合教育)および応用行動分析学に関する国内外の文献および資料を収集・分析したうえで、家庭科授業と家庭との連携方略を理論化した。 その理論を参考にして、特別支援教育を成功させるための家庭と連携した家庭科学習プログラムの枠組みを検討した。そして、上記の成果を、日本家庭科教育学会に題目「小学校家庭科の栄養教育における家庭との連携方略-生活への活用を促す応用行動分析学の理論に基づいて-」という論文として投稿した。
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