研究概要 |
1.平成18年度の研究成果の一部を口頭報告し、課題を明示することによって19年度の研究計画に生かすことにした。 2.高校家庭科の内容を構成する食物,住居,被服,家族,保育の各分野の記述内容について,4つの視点がなかなか合致できないことが明らかになった。したがって,食物,住居,家族,保育などの内容を比較検討はできないことが判明したので、それぞれの分野ごとに,4つの視点の「ぶれ」がないように留意して各教科書の記述内容を分析考察することにした。 3.食物,住居,被服,家族,保育などの各分野におけるサスティナブルな視点に関わるキーワードを抽出した。この抽出レベルもそれぞれの分野で異なるが,次年度はこのキーワードを基準にして,過去の教科書を分析し経年変化を明らかにすることにした。 4.教科書ごとに,あるいは経年変化を分析するために,「サスティナブルな視点」=S点として,視点1=1点,視点2=2点,視点3=3点,視点4=4点,という重み付けをして点数化する方法が提案され、住居分野の結果が示された。明らかに経年変化では,現行教科書においてS点が高いことが実証され、また教科書別でもキーワードごとにS点の差異があることが明らかになった。次年度はこの方法で他の分野も試みることにした。 5.小学校のモデル案「環境に配慮した食物の授業」を作成し授業を実施した。その結果,子どもの意識の変化がみられ,一般化できることが示唆された。 6.次年度は,1989年告示および1978年告示の指導要領に準拠した高校「家庭一般」を対象にして,現行「家庭総合」で見出されたサスティナブルな視点があるかどうか、各分野のキーワードや「S点」を中心にして検討し,これらを踏まえてカリキュラム試案を提示したい。
|